2018年になりましたね。私も新年から新居へ移り、少しずつ生活を始めています。まだインターネットが開通していないので普段どれだけ助けられているか実感しますね。
さて、今回は昨今注目されているホームオートメーションの中でも画期的な製品を紹介しようと思います。
専用のAIが家主の行動を学習
キャスパーの面白いところは、今と変わらぬ生活をしているだけでAIを使って様々なIoTをコントロールしてくれるところです。
Amazon Echoなど一般的なスマートハブは自分で設定する必要がありますが、キャスパーはユーザーの行動を学習し、照明の明るさやカーテンの開け閉めなどを自分で考えて行ってくれるところが大きな違いです。
つまり、生活しているだけでホームオートメーションが進んでいくので、ユーザーが意識する事なく快適な生活環境になっていきます。
ボイスコマンドも不要に?AIで機器の存在感を消す
多くのスマートハブがAIを音声認識に利用している中、キャスパーはボイスコマンドすら不要にするコンセプトで作られているのです。
例えば「毎朝8時にカーテンを開けていたけれど、日曜だけは9時になった」という行動も、日曜8時に開いてしまったカーテンを再び閉じることで「日曜のタイミングは8時じゃなかった」と学習してくれ、次第に趣味嗜好に合った形で動作します。
こうした学習で他社が採用しているボイスコマンドすらほとんど不要のIoT環境を提供してくれるのです。
これはIoT導入におけるデジタルディバイド*を取り払う上でも非常に重要なコンセプトだと思います。
*デジタルディバイド - 情報技術を使いこなせる者と使いこなせない者の間に格差が生じてしまうこと
コンパクトなセンサーながら高い認識精度
技術的で言えば、6in1センサーも他にはない例でしょう。
キャスパーはカメラだけでなく、温度・湿度・照度・モーション・紫外線・振動など6種の要素を1つのセンサーで捉え、学習していきます。
こちらには残念ながら掲載できませんが、これらの要素で人間の行動を正確に把握しているかという映像は驚きの一言でした。
海外ではすでに2000戸以上導入されているそうで、まさにパーソナルアシスタントといった具合に、それぞれの家庭に独自のサポートAIが実装される日もそう遠くなさそうです。
期待される高齢者へのIoT普及
こうした選択肢が生まれることで高齢者などテクノロジーに明るくない層へもIoTの普及が可能になります。
IoTの特性を考えると高い年齢層ほど恩恵が大きい反面、技術的なハードルが高くなるという矛盾をはらんでいます。
「機器があることさえ忘れてしまう」と日本でCASPARを展開するECO LIFE ENGINEERING蔵並社長は語ります。その言葉が表す通り、キャスパーには高齢者へIoTを普及させる起爆剤になりそうなポテンシャルを感じました。