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テッド・ネルソン氏の考えるHyperText (2)

2006/12/02 03:25
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プロフィール

千ヶ崎 隆司

「君に」と言いながら、実際のところは自分の脳内をデフラグするために始めたようなブログです。 少しでも読んでいただいた方の役に立つような情報を書けたらと思っています。 ちなみにタイトルの由来はYMOの名曲から。 更新頻度を上げるために四苦八苦しております。申し訳ありません。 基本的に「エライ」人の間違いを考えることがテーマになっています。 ご意見等がありましたらtwitterアカウント「@tchiga_cnetj」まで。記事のソース等も貼り付けて行く予定です。
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初稿からずいぶんと間が開いてしまいまして、大変申し訳ありません。
前項で書いた通り、ネルソン氏が求めたHyperText と実際に実装され普及していった現在のHyperText には大きな差異があり、ネルソン氏は「紙を超えた紙」を作り出すコトを念頭にしていたのに対し、「紙のまねごと」が主流となっており、当時のXerox主導による「どこでも印刷結果を統一にする」という意見の結果、後者の概念が現実化し、マルティメディア的な要素が有りながらも、WWC勧告にそって作られたページであれば画面上でほぼ同じ動き、同じ見え方が実現しています。(各ブラウザ固有のタグ等も見受けられますが)
しかし、それに実装されている文章と文章をつなぐHyperLinkはあくまでも一方通行手的なリンクであり、多重にリンクが張られていた場合、オリジナルの所在が曖昧になる・オリジナルと繋がっていない・オリジナルが消滅している等の事柄が発生し得ます。

それはネルソン氏の考えるHyperLinkではなく、氏の求めていたモノは、

  • 常に必ずオリジナルにたどり着けるリンク
  • 相互にリンクが確立している状態

を目指します。オリジナル(出典)へのリンク・引用を明確にするためにはこれが最も良いでしょう。
また同時にネルソン氏はこうも述べています。
「すべてのドキュメントは空中にあるべきだ」
これはドキュメントを様々な形で見せること、人間に分かりやすい構造を作ることを意味します。

公演中の話の中で、ネルソン氏はこんな話をしてくれました。
「ある日友人の祖父(80歳くらい)がインターネットをしたいと言うことで、ネットを閲覧するには問題のない、逆に機能の少ないパソコンを選び、すぐにでも始められるようにと配線をし配置して、お祖父さんに渡した。
数日後、お祖父さんを訪ねてみると、パソコン既にほこりをかぶりオブジェとかしていた。
パソコンは使ったのか?という問いかけに対してお祖父さんは「インターネットをやるだけなのにその前にすることが多すぎて解らない」と言っていた」とのことです。

そして氏はこうも言っておられました。
「WINDOWSもMACもさわったが、私はどちらのパソコンも好きになれない」
「なぜなら、これらのパソコンの構造はパソコンのための構造であり、人間のための構造ではないからだ」
と、いうのです。
現在のPCのファイル管理構造はツリー構造(ヒエラルキー構造)を取っています。しかし、共通点が多くあるファイルを検索する場合、構造に沿った検索方法がかけられます。
RDBMでも同様のことが起こります。リレーションで関連図けされている部分間でしか検索・結合が行えません。(異論があるかもしれませんが)

これらの問題をどのように解決し、人間に優しい構造を作ろうと始まったプロジェクトが「Xanaduプロジェクト」なのです。

Xanaduプロジェクトの思想のひとつとして、「同じモノが同じに存在する」ということが重要です。必ず最後はオリジナルにたどり着ける構造になっていなくてはなりません。

まず作られたのが「ukiyo」と呼ばれるモノでした。
ファイルの配置をflowting worldな状態(オリジナルが中に浮いている状態)に置くことで、様々な方向からリンクが可能となる状態を作り出すことでした。これによりすべてのモノを隠すのではなく、オープンな状態に置くことで、すべての人間が理解できるモノを作ろうというのがプロジェクトの趣旨です。
今までのコンピュータはその内部を隠すことによって表面上分かりやすくしている状態です。ネルソン氏はその逆にすべてが見渡せるからこそ分かりやすくなるという状態を作り上げようとしています。
この概念では、すべてのモノが "parallel & cross-conected"の状態に置かれています。

そしてさらに進んだ研究として「ZIGZAG」が上げられます。
この中での構造はたくさんのDimention空間をもち、その各空間の中に情報を(DBでいう)テーブルとして保有しています。しかし、各DimentionConnected接続された状態であるため、2次元てきなドキュメントのつながりのみならず、空間的なドキュメントのつながりを有しているため、より大規模な検索が行えると同時に、他のデータを買えることなく、データの改ざんが可能になり、常に同時の異なる作業を行うことが出来るということです。
また、必要なモノだけでなく色々なモノ(要素)を入れておくことが可能であるということです。
そして、どのようなルートをたどったとしても最終的には必ずオリジナルにたどり着くことが出来ます。

すべての研究において「必ずオリジナルにたどり着く」というコトはとても重要なことで、氏の目指す構造では、一方通行ではなく双方向性のあるリンクが必要とされているてんです。

かなり早足で、Xanadu Projectの概要を上げてみました。これらの文章は氏が講演の際にいわれたコトをメモしたものを中心に組み立てていますので、差異等がありましたら、お知らせいただけると幸いです。
次回は、ネルソン氏の考えるCopyrightとmediaに関してです。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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