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エンターテインメントがXMLの普及を加速するか

2004/07/08 19:49
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近況報告です。

以前一旦却下されてしまったビザ取得の件は、進んでいるのですが、わけあって正式に完了するまでここで逐次ご報告することが難しくなってしまいました。

先ほど川野さんとチャットでその話をしていたところ、「最近Blogでビザ関連の報告がないからどうしたのかなぁ?と思ってたよ」と指摘を受け、そういえば書けなくなったとはいえ何も報告しないのも変だなということで「着実に進めていますので完了したらまとめてご報告します」ということだけ、ここにお伝えしておきます。これまでにも色々とコメントやメールなどでアドバイスをいただいた皆様に、改めてお礼申し上げます。

ところで昨日、スピードハンドの代表で私の元ボスでもある広瀬さん、富士通のSunnyvaleオフィスに勤務されている長橋さんと夕食をご一緒して、ロゼッタネットebXML、そしてWebサービスなどのB2B-XML系の話題について色々なことを議論しました。B2B-XML界はBlogの普及と連動して充実してきたRSS-XML界とは全くと言っていいほど異なるセグメントで、既存産業のビジネス色が強いものです。最近では元沖電気の藤岡さんなど、B2B-XML界でその名を知られた方々のBlogが読めるようになったりとB2B-XML界のXML関連情報がようやく厚くなってきましたが、如何せんB2B-XML界は政治色が強すぎて、正直言ってまるでスピード感がありません。

もちろん、「ベンダーに騙されないためにITを学ぶ」のエントリで述べたように、志の高いごく一部の企業にとってはチャレンジと成功の機会となります。しかし、それは裏を返せば「なかなか一般層まで普及しないから比較優位を生む戦略になる」ということでもあります。標準化の駆け引きというのはとても難しいものです。

以前にも「Webサービスのリアリティ」というエントリで述べたような、「カジュアルなRSS-XML界がヘビーなB2B-XML界にブレークスルーを持ち込むんじゃないか?」という意見が昨日の議論でも出ていました。

パソコンも携帯電話も、黎明期は業務用途で生まれました。ところがあるタイミングで一般消費者が面白がって使うようになり、普及の手助けをするようになります。パソコンはワープロからゲーム機へ、携帯電話は車載電話から今のような携帯電話へ。一般的な販路を開拓し、価格を数万円から数十万円オーダーまで思い切って下げ、個人が気軽に導入して遊べる選択肢が増えてくるあたりから、業務用プロダクトやサービスを考えている人たちには思いもつかないような用途がどんどん開拓されていきます。

こういう過程を経て、それが社会的に認知され受け入れられるようになってから、ゆっくりと正式採用を検討し始めるのが企業です。現に、社員に一人一台の法人契約の携帯電話を与え、一人一台のパソコンを与えることが一般化したのはようやく最近のことです。コンシューマー市場によってドライブされていなければ、パソコンや携帯電話の普及はもっともっと時間がかかっていたことでしょう。

私たちは「ビジネス」というと、どうしてもオトナの世界というか、お堅いルールや慣例的なスタイルを想像しがちです。でも、携帯電話やインターネットのように本当に世の中を変えてしまった面白い仕組みはコンシューマー市場から破壊的イノベーションとして登場してきたものがほとんどです。

そして、コンシューマー市場での評価基準は定量的なコスト削減などではありません。「面白い」かどうか、それだけです。(中でも級数的な爆発力があるのは、コンテンツビジネスなどの機械から人への一方通行で価値を消費するタイプのものよりも、人と人をつなぐことで価値が創発されていくタイプの「面白さ」を持つコミュニケーションツールなのでしょう)

「面白い」という定性的な評価は、「投資対効果」のような定量的な評価よりも必ず先行します。面白いかどうかはその場で即判断できますが、投資したお金に見合った効果が「お金という尺度に換算していくらで」得られたか、という判断基準は客観的な実績データを沢山収拾してからでなければ証明できないからです。このあたりの意志決定におけるスピード感の違いが、そのままどんどん蓄積されていくのかも知れません。

ソフトウェアで商売している立場としては、長い目できちんと食えるビジネスモデルにするためには安定的な収入源が必要だから、まずは法人市場に注力せざるを得ない。しかし、現在の法人顧客がもつ価値観に自分たちまで飲まれてしまうと本当のXML普及の契機、すなわちBlog/RSS的なエンターテインメント性がリードする普及期の到来を見逃してしまうかも知れない。

そんなことを思いつつ、気を引き締め直した一日だったのでした。

Anggun / Snow On The Sahara

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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