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DEMO Fall 2010 その1 クリエイティブな時代

2010/10/02 17:00
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志村一隆

文系、理系に通じ、またビジネス、アカデミックでの経験豊富な新進気鋭アナリストが、国内、海外のテレビや新聞、雑誌、映画などのメディア、コンテンツの最新事情をわかりやすく解説します。
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先日訪れたカリフォルニア州は、ちょうどシュワルツネッガー知事の任期が満了するので、州知事選の真っ最中だった。今回はeBayの元CEOと昔州知事で日本で禅の修行を2年したオジサンの一騎打ち。テレビをつけると2人の選挙CMばかりだった。なかでも印象に残っているのは、フィオリーナHP(ヒューレット・パッカード)元CEOが、従業員を3万人レイオフしたのに、自分はジェット機や大型クルーズを買って、さらにその仕事に誇りを持っているとコメントしている映像を流しているブラウン陣営のもの。ワオ。

向こうで会った白人のオジサンは、「アメリカには中産階級はもういない。少数の金持ちと貧乏人だけだよ」と言っていた。「それに、次の知事はヒスパニック(スペイン語を話す人たち)系になるんじゃない。だってカリフォルニアの人口の50%以上はもうヒスパニックなんだし」と言いながら、「でも俺は気にしない(I don‘t care)」と笑っていた。

「I don‘t care」って言葉は、よく日常会話で耳にする。10年で1億人も人口が増えるアメリカや、ヒスパニックの人がどんどん増えるカリフォルニアでの暮らしってのは、日本では想像つかない。この10年日本はほとんど人口が増えていないので、日本では環境が変わらないのがすべての前提だ。ところが、カリフォルニアでは自分の周りの風景がどんどん変わる。まわりがどんどん変わっていく環境にいると、変わらない自分を持つことがひとつの処世術だ。「I don‘t care」は、「ワタシはワタシ」というニュアンスだ。

外国の人と政治、経済の話をして面白いのは、国に寄りかかることのない自立感がスガスガしいからだ。旅を続けるとはっきり言って国民性とかどーでもよくなり、どこの国の人も基本的に親切だったり、エゴが強かったり、同じに見えてくる。

シリコンバレーからサンフランシスコ空港へのフリーウェイ101号線はつぎはぎだらけ。自分が乗った車を追い越すのは欧州の高級車で、ほかには韓国製の車が多い。これから中国のハイブリッド車も入ってくるだろう。

今年のDEMO Fallは、集まったベンチャー起業家の8割がインド系の人だった。アメリカが進んでいると言っても、ハリウッド映画に出てくる白人が新たなベンチャービジネスを生み出しているのではない。場所はアメリカでも、人は別である。州知事選挙の争点のひとつは雇用創出であるが、インド系ベンチャーの多くは開発拠点がインドにある。

アメリカは新しい人が新しい文化を持ってやってきている国で、新しいことをしているのも他の国からやってきた人だ。アメリカやインドといった国単位でビジネス、文化を考えるのはわかりやすいが、もうなんか実態と違う。このグローバルな時代、国ごとに浮沈があるのではなく、個人個人にいい人生を送れるかがかかってくる。これからは、技を磨いた個人が自分の責任で生きていく世の中だ。何かを生み出せない人や企業や国は衰えていく。

 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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