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通信は放送を飲み込むか。在京キー局5社の連結売上高合計はソフトバンクの約半分。純利益は約1/4。

2010/05/16 04:34
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プロフィール

殿岡良美

幻の博覧会「世界都市博覧会」で、インターネットを応用した公共イベント企画をプロデュースしたことが、ネットでの活動の出発点でした。しかし結果はご存知の通り。あるいはその未完の記憶が満ち足りない思いを私に残してしまったのか、ネットという愛すべきも、摩訶不思議で捉えようのないものに惹かれ続けてきました。リアルとネットが激しい火花を上げている今日。CNETでは、あらゆる前提や先入観にとらわれない視点から、BigBang的なIT論を展開したいと考えています。
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ソフトバンクという企業のスケールや通信と放送の「今」を感じるきっかけになればいいかと思うので、敢えて並べて表記しておく。 

ソフトバンクの2010年3月期決算であるが、連結売上高2兆7,634億円。純利益967億円と発表された。放送業界に目を投じると、フジ、日テレ、
TBS、テレビ朝日、テレビ東京の5社の連結売上を全て足しても、1兆5,651億円。純利益257億円。主要テレビ局業界の市場規模(各社の売上高の合計と言う意味)ではおよそソフトバンクの半分であるということがわかる。純利益に至ってはわずか1/4である。

そもそも通信と放送とを比べてどうするのかと言われる方々もおられるが、まさに我々は今そういう時代にいるのである。通信と放送は融合していくと言われて久しいが、現実には巨大な通信業界が、放送業界を飲み込んでいくという構図のほうが、現実味があることが想像される。

もちろん、ソフトバンクは通信業界の企業であり、そちらでは未だ3位。 KDDIは3兆4,421億円、当期純利益は2,127億円。 NTTに至っては、連結売上高10兆1813億円。純利益4922億円という巨大ぶり。そもそも通信と放送の境界が撤廃されることにより、放送業界にとって最大の脅威とされてきたのは、NTTであった。その脅威は今でも去ってはいないが、iPhoneなどの成功によって財務体質を強化し、急速にソフトバンクが存在感を強めてきていることが数字からもうかがえる。
まして、ソフトバンクは通信業界でも、ネットの領域に際立ってあからさまに参入の意志を表明しているのは、万人が知るところ。昨今の「光の道」論争の背景についてもこうした市場規模の観点から考えてみると色々と興味深い。

かつて、ライブドアは、フジテレビに対して露骨な買収をかけたが、結果(かどうかはわからぬが)大幅な後退を余儀なくされた。 楽天はTBSに対して株式買収を仕掛けたが、これも撤退の様相である。ソフトバンクもかつてはマードックと結んでテレビ朝日の買収に動いたことがあったが、早々と撤収を余儀なくされた。ここ数年、ネット業界の放送業界への侵攻はいずれも失敗に終わっていると言ってもいい。

だが、時代は動いている。iPhoneとiPad、そしてUSTREAMへの出資も決定して、ある程度の資金も得て全力疾走し始めたソフトバンクは、 かつてのライブドアや楽天とは桁外れの企業。在京キー局がすべて連携しても達しないほどの巨大企業になりつつある。たとえばもしもソフトバンクが、本気でUSTREAMへの出資を加速し始めたらどうなるか。その結果は驚愕すべきものになるかもしれない。

 

 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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