今日はイベント開催中ということもあり、Sunのニュースが目立つ1日となりました。
まず、同社の新しい「顔」となったCOOのJonathan Schwartzが、以前の同社の振るまいを顧みて「顧客の話を聞かなかった」と自省したとか。それだけ「技術至上主義」とでもいうべきものが強く、優れたものをつくっているという自信と、それがあれば自然と売れていくという過信がない交ぜになっていたのかもしれません。それを克服するのに結局3年余に渡る苦難の時を経なければならなかったという点に着目すると、会社のカルチャー(もしくはマインドセット)を変えることがそれだけたいへんだということに改めて思い知らされる感じもします。
それはさておき。現時点での関心は、Sunがこれからいったいどんな会社になるのか、ということではないでしょうか。例のMSとの和解で資金的にも一息ついた、業績もやっと滑り止まって前四半期は黒字になった、人も大幅に入れ替えた、SolarisとUltraSPARCの自前主義もかなり薄まり、また遅まきながらオープンスタンダードとオープンソースの波にも何とか同調しようという姿勢がはっきりしてきた・・・というところで、どうも手持ちのコマをいっぺんに拡げられてしまった感じで、いまひとつ(以上)フォーカスが定まらないような印象を受けてしまいます。当方のニュースでも随時お伝えしているように、「何をやるのか」についてはかなりたくさんメッセージが出されているのですが、反対に「何をやらないか」という点では、それほどはっきりと記憶に残るものがないように思えます。
しばらくは、あらゆる方向へ釣り糸を垂らしたまま、どちらからアタリが来るかを見ている・・・といったところかもしれませんが、今後タダのニッチプレーヤーとして生き残ることを選ぶ場合以外には、いずれ何らかの具体的な「メッセージ」を打ち出す必要に迫られる時が来るかと思います。
さて、そのサンですが、今日はまず、1プロセッサに付き1時間1ドルで使えるユーティリティコンピューティングサービスを提供するとのことで、また初めてネットワークスイッチを出したりもするそうです。
今日の海外ニュースはざっとこんなところです。
明日は秋分の日でお休みです。それでは、また明後日に。
(翻訳記事デスク)