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ネットスーパーが全国で急速に広がっている

2010/10/22 17:34
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甲斐真樹

一人一人のコミュニケーションの間にあるモノ、その先にあるキッカケをどのよ うにして価値あるものにするか、おもてなしを科学するブログ。
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ネットスーパーが全国で急速に広がっている。大手スーパー、大手コンビニ、大手通販モール、大手物流会社だけでなく地方のスーパーや百貨店でもネットスーパーへの取り組みが始まっている。さらに各地で自治体主導の支援策や社会実験も着々と進んでいる。

 

イオンネットスーパー
イトーヨーカドーネットスーパー
ダイエーネットスーパー
楽天ネットスーパー
ヤマト運輸ネットスーパー支援サービス
GMOメイクショップ「ネットスーパー・デリバリープラン」

一斉に加熱している感もあるネットスーパーだが、どれほどの市場サイズなのだろうか。富士経済の調査によると、2009年の日本のネットスーパー市場規模は284億円規模。2008年の227億円から25.1%増えた。

食品宅配市場で「ネットスーパー」などが急成長 富士経済調査
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20090311/137903/

また矢野経済研究所の調査によれば、2008年度の食品宅配サービス市場は1兆5844億円規模になったとのこと。市場規模の半数を占める生協の個配事業が前年度比106.0%と伸長を続けたことが大きく貢献したようだ。ネットスーパーは2008年度で前年度比171.1%の231億円。自然派食品宅配も前年度比112.6%の635億円。食品宅配市場は2013年度に1兆7922億円に達する見通しで、コンビニ・ネットスーパー宅配は468億円規模、自然派食品宅配は789億円規模に、それぞれ成長を続ける見込みだ。

矢野経済研究所が指摘する背景には、高齢者や障害者などへの宅配需要の高まりや共働き世帯の増加、晩婚化の進行による単身世帯の増加などがあり、配達日時を指定でき利便性の高い個人宅配が定着するとみている。

食品宅配市場に関する調査結果 2009〜宅配の利便性が多様化する食のライフスタイルにマッチング〜
http://www.yano.co.jp/press/press.php/478

経産省の研究会が「深刻な地域問題」と指摘しているのが、全国で約600万人が存在すると言われる「買い物弱者」の問題。買い物弱者というのは、外出が不自由な高齢者や商店街の相次ぐ閉店による「シャッター通り化」やバスなど公共交通機関の廃止により、買い物から足を遠ざけられた方々のことを指す。買い物弱者の問題は今後も高齢化の進行により、放置すればますます大きな問題になるようで、政府や自治体共に支援策を打っていくようだ。

自治体の支援例として、和歌山県とスーパーが社会実験をしている。

過疎地の買い物ネットで 県とスーパーが社会実験
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=196096

海外の事例を見てみよう。

英国テスコの事例に見るネットスーパー展開のポイント(NTTデータ経営研究所)
http://www.keieiken.co.jp/monthly/2010/1001-5/index.html

2008年2月期の英テスコグループ全体の売上は517億ポンド。ネットスーパー部門のTesco.comの売上は15億ポンド。英テスコグループはすでにネットスーパーの比率は約3%に達している。NTTデータ経営研究所によると、「実店舗とネットスーパーを独立して考えるのではなく、ネットと実店舗を状況に応じて適切に融合させることが他の業態にも増して重要な要素。」という。

日本チェーンストア協会HPによると2009年のスーパーマーケット総販売額は12兆8千億円。テスコの比率3%を単純にあてはめると3800億円。2013年度食品宅配1兆7922億円の市場サイズからして、そんなに非現実な話ではないように思う。矢野経済研究所はネットスーパー宅配規模は468億円規模と予想するが、食品宅配で棲み分けていたサービスの区分がサービス競争により、違いも曖昧になってくるだろう。気がつけばネットスーパーと生協の個配事業などは競争の結果、似たようなサービスになってくるのではないだろうか。

食品宅配約1兆8千億円の巨大な市場規模に加え、ネットスーパーは従来の物理的距離で棲み分けられてきた商圏を無くしてしまう。商機と危機感からスーパー間の競争は激しくなるだろう。日本スーパー名鑑2011年版によるとスーパーマーケットとGMS(ゼネラルマーチャンダイズストア)で約1万5千店、この他ディスカウントストア、ドラッグストアが1万5千店。さらにコンビニエンスストアは4万店以上。全国(町村を除く)には商店街の数は1万3259(03年6月時点)もある。

 

ネットの有効活用がスーパー、コンビニ、ドラッグストアの生き残りにも重要な要素になるに違いない。振り返ってみれば当社が支援するEコマースは、百貨店、専門店、量販店で扱うような商品が多かった。その日、手に入らなくても支障がない商品群だ。

しかし、今後はより日々の生活を支援するEコマースのプロジェクトが増えるかもしれない。そうしたプロジェクトにおけるクライアントの悩みは単にWEBだけの問題ではない。従来はWEB上の人通りをみておれば良かったが、ネットスーパーの支援では店頭の動きも含めた分析力、提案力が求められるようになるだろう。R(リアル)コマースとEコマースの壁がなくなっていく。

 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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