先月末日(米国時間)に、Mac OS XをホストOSとしたType 2 ハイパーバイザ2種(「Parallels Desktop for Mac」「VMware Fusion」)が相次いでアップデートされています。何れもメンテナンスアップデートに近い形でのリリースとなりますが、サポートOSの追加も行われていますので、当エントリでは変更点の概要等を簡単に纏めてみたいと思います。
現在両社Web サイトにおける公式ダウンロードページ、及び両ソフトウェアに実装されているソフトウェアアップデータを通じてバイナリパッケージが入手可能となっている「VMware Fusion 3.1.3 Build 416484」「Parallels Desktop 6 for Mac Build 12090」では、双方において「Ubuntu 11.04(Natty Narwhal)」がゲストOSとして正式にサポートされました。これにはプリコンパイルされたカーネルモジュールを伴うゲストOS拡張機能(「VMware Tools」「Parallels Tools」)が同梱され、簡易インストール、ダイナミックレゾリューション等の諸機能が利用可能となっています。また、その他の主な変更点として以下の項目等が示されています。
VMware Fusion 3.1.3 Build 416484
- 「Ubuntu 10.10(Maverick Meerkat)」をゲストOSとしてサポート
- 「Windows 7 SP1」をゲストOSとしてサポート
- 「Outlook 2010」において添付ファイルを開く際に発生し得た問題を修正
- 安定性改善等を齎すべくして、ディスプレイドライバモデル「WDDM(Windows Display Driver Model)」をアップデート
- Mac OS X(ホストOS)において共有フォルダにアクセスする際の信頼性を改善
- 「Internet Explorer 8」において、最初のページの読み込みが遅くなるケースが確認されて問題を修正
- 「Nokia N8」を含む各種スマートフォンのハンドリングを改善(USB関連の改善)
- And many others...
Parallels Desktop 6 for Mac Build 12090
- Mac OS X(ホストOS)システムショートカットに対するマッピングを改善
- Mac OS X(ホストOS)、Windows(ゲストOS)間におけるクリップボート共有を改善
- P2V(Physical to Virtual)/V2V(Virtual to Virtual)マイグレーションツール「Parallels Transporter」を用いて、PCからMac OS Xへ複数のユーザアカウントをマイグレート可能に
- And many others...
現時点で「Parallels Desktop」は英語版、「VMware Fusion」は日本語含む7言語に対応したマルチリンガル版が提供されています(「VMware Fusion」に「英語版」「日本語版」等の区別はありません)。また、間近に迫った「WWDC 2011」において何れかのアナウンスが予定されている「Mac OS X Lion」に対しては、双方共に「Lionが正式にリリースされた後」に正式にサポートするとの意向が示されています。