12月に入り、Mac OS XをホストOSとしたType 2 ハイパーバイザ3種(「Parallels Desktop for Mac」「VMware Fusion」「Oracle VM VirtualBox」)が相次いでアップデートされています。何れもメンテナンスアップデートに近い形でのリリースとなりますが、その中でも当エントリでは、米国時間2日付にてリリースされた「VMware Fusion 3.1.2 Build 332101」に関して変更点の概要等を簡単に纏めてみたいと思います。
現在VMwareによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデータを通じて日本語含む7言語に対応したバイナリパッケージが入手可能となっているVer.3.1.2(Build 332101)では、主な変更点として以下の項目等が示されています。
- ゲストOSに「DivX Player」がインストールされた仮想マシンをレジュームした際に、エラーが発生し得た問題を修正
- 仮想マシン設定において3Dアクセラレーション(「Display」>「Accelerate 3D Graphics」)が有効化されている場合に、ゲストOSにおける「Slingbox Slingplayer」においてビデオが適切に表示されないケースが確認されていた問題、及び仮想CPUコアが1コアに設定されている環境にて、CPU 使用率が上昇するケースが確認されていた問題を修正
- 「Office 2010」を「Unity」モードにて起動した際に、同アプリケーションのウインドウがアクティブウインドウとして表示されないケースが確認されていた問題を修正
- Ver.3.1にアップデートした後に、ゲストOSにおけるサウンドボリュームが低下するケースが確認されていた問題を修正
- 「Windows XP(ゲストOS)」利用時にホストOSに対してハンドヘルドデバイスを接続した際に、ハンドシェイクアプリケーションのレスポンスがタイムアウト、或いは停止するケースが確認されていた問題を修正
- 仮想マシン動作時にフルスクリーンモードからシングルウインドウモードへと切り替えを行った際に、コンソールウインドウが非表示となり、且つDockアイコン(VMware Fusion)下部のライトが消滅するケースが確認されていた(当該問題発生後にリスタートすると、GUIコンソールのレスポンスが停止していた)問題を修正
- 共有フォルダの深層に属するリソースにアクセスするか、或いはファイルシステムにおけるバイトレンジロック機能を使用するアプリケーション(「Powerpoint」「Project」等)を動作させた際に、ゲストOSにおいてブルースクリーン、及びエラーが発生するケースが確認されていた問題を修正
- 「Android 2.1」を伴うスマートフォン「Samsung Galaxy S」との非互換性を改善(ゲストOSに適切に表示されないケースが確認されていたUSB関連の問題を修正)
- Appleによる「iSight」、Schlageによる「SNAP」との間に確認されていたUSB関連の非互換性を改善
- 「Unity」モードにおいて「Outlook 2007」を動作させた際に、Dockアイコン(Outlook)がフラッシュし、且つ「Outlook」ウインドウが非表示、再表示を繰り返すケース等が確認されていた問題を修正
- 「Mac OS X Server(ゲストOS)」が起動に失敗(仮想マシンのパワーオン後にグレイスクリーンにてストップシンボルが表示)するケース等が確認されていた問題を修正
- 「Ubuntu 10.10(Maverick Meerkat、ゲストOS、64bit/32bit)」を対象として、ゲストOS拡張機能「VMware Tools」との互換性を改善
- Ver.3.1.1(Build 282344)において確認されていたセキュリティ関連の脆弱性を修正
- And many others...
セキュリティアップデートにはCVEによる分類にて3件の修正項目が示されており、ローカルユーザによる権限の昇格等が引き起こされ得たとされる脆弱性(CVE-2010-4295)の修正等が行われていると伝えられています。