1週間前のリリース情報で恐縮ではありますが、Mac OS Xベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」に、米国時間12日付にて開発過程にある次世代版(Ver.3.1)のBeta版が公開されました。現在VMware Communitiesを通じて英語版のバイナリパッケージが入手可能となっていますので、当エントリでは変更点の概要等を簡単に纏めてみたいと思います(現時点では日本語リソースが含まれていないため、日本語環境のMac OS Xにおいても英語によるインターフェイスとなります)。
この度リリースされた「VMware Fusion 3.1 Beta Build 240138」における主な特徴として以下の項目等が示されています(現行GA版「3.0.2 Build 232708」からの主な変更点となります)
- 開発過程にある「Mac OS X 10.6.3」に向けてパフォーマンスを最適化(当エントリ投稿時において「Mac OS X 10.6.3」は未リリース)
- 3Dグラフィックスを含むグラフィックス関連の改善。Windows 7/Vista(何れもゲストOS)を対象として「OpenGL 2.1」をサポート(Ver.3.0.xにおける当該ゲストOSでは「OpenGL 1.4」をサポート)
- WindowsゲストOSにおけるDirectXを対象としたパフォーマンス改善
- Windows7/Vista(何れもゲストOS)において「Windows Aero」を有効化した際のパフォーマンスを改善
- ゲストOSにおけるOpenGLサポートにおいて、各種モデリングアプリケーションを対象とした互換性を改善
- ゲストOS、或いはホストOS(Mac OS X)に対して、対応するUSBデバイスをシンプルに割り当て可能なUSB「EasyConnect」機能を追加(設定内容を記憶可能)
- 仮想マシンにおいて最大8コア(8way)の「Virtual SMP(Virtual Symmetric Multiprocessing、仮想対称型マルチプロセッシング)」に対応(Ver.3.0.xでは最大4コア)
- 仮想マシンにおいて利用可能な仮想ディスク(vmdk)容量の上限を950GBから2TBに拡張
- 「Virtual Machine Library」に、「Boot Camp」仮想マシンが重複してエントリされるケースが確認されていた問題を修正
- 「Boot Camp」仮想マシン起動時に要されるアドミニストレータによる認証(認証要求)をスキップすべくしたオプションを追加
- 「Boot Camp」仮想マシンにおけるディスクパフォーマンスを改善
- 「Migration Assistant」を通じてPhysical Windows PC(実機)からのP2V(Physical to Virtual)マイグレーションを実行する際に、ソースコンピュータにマイグレーションステータスが表示されるべくした変更を適用
- P2Vマイグレーション実行時に発生し得たポートコンフリクトを回避
- P2Vマイグレーション実行時に発生し得た、Mac OS X(ホストOS)におけるゲストアカウント関連の問題を修正
- O2V(OVF to VMware)/V2O(VMware to OVF)コンバートツール(コマンドラインユーティリティ)「VMware OVF Tool」をインストーラにバンドルし、仮想マシンフォーマットにおける標準規格「OVF(Open Virtualization Format)」アプライアンスのインポート、エクスポートに対応(「OVF 1.0」をサポート。現時点では要カスタムインストール)
- And many others...
この度リリースされた「3.1 Beta 1 Build 240138」は、Ver.3.0.xにおけるシリアルにて試用可能となっている他、2010年5月15日まで試用可能なトライアルキーも提供されています。また、現時点では開発過程にあるプレリリースビルド(Beta版)に相当しますので試用される際には御注意下さい。