米国時間2日付にてVer.1.6.6がリリースされて間もないマルチプラットフォームデスクトップ仮想化ソフトウェア「Sun xVM VirtualBox」ですが、この度米国時間4日付にて同仮想化ソフトウェアのアップグレードリリースに相当する「Sun xVM VirtualBox 2.0.0」がリリースされ、現在VirtualBoxによる公式ダウンロードページを通じてMac OS X、Windows、Linux、OpenSolaris等を対象としたバイナリパッケージ、及びGPL 2に準拠したソースコード(VirtualBox Open Source Edition)が入手可能となっています。
この度リリースされた「Sun xVM VirtualBox 2.0.0」における主な特徴として以下の項目等が示されています。
- 新たに64bitゲストOSのサポートを追加(64bitホスト利用時のみ)
- Mac OS X版におけるインターフェイスの改善。ネイティブユーザインターフェイスを採用
- GUIツールキットを「Qt3」から「Qt4」に変更
- 新たな版が利用可能となった際に、その旨を通知すべくしたアップデート通知を追加(「VirtualBox」>「Preferences...」>「Update」)
- Mac OS X版、及びSolaris版において、新たに「Host Interface(ホストインターフェイス)」ネットワーキングをサポート
- AMD CPUにおける「NP(Nested Paging、ネステッドページング)」のサポートを追加(パフォーマンス向上)
- Rawディスク/パーティションアクセス時に、Serial ATA Asynchronous I/O(NCQ(Native Command Queuing))が利用可能に
- OS/2(ゲストOS)を対象としたクリップボードの統合
- Microsoft仮想ディスク(.vhd)に対するサポートを追加
- CPU仮想化支援「Intel VT-x」に関連した種々の修正等を包含
- AHCI(Advanced Host Controller Interface)に関連した種々のパフォーマンス改善等を包含
- ゲストOSにおけるスクリーンレゾリューションが適切にリストアされないケースが確認されていた問題を修正(Guest Additions(Linux))
- 「Jumbo Frame(ジャンボフレーム)」に対するサポートを追加(>1536 bytes)
- 「Windows Media Player 11」利用時に、ゲストOSがクラッシュするケースが確認されていた「Shared Folders(共有フォルダ)」関連の問題を修正
- Mac OS X版において、「ctrl」+左クリックがゲストOSにおいて右クリックをエミュレートしなくなるべくした変更を適用(ホストキー+左クリックにて右クリックをエミュレート)
- And many others...
※マニュアルに記されている内容やサポートフォーラムに寄せられた情報によると、64bitゲストOSの利用は「Intel VT-x」「AMD-V」に依存するため、現時点ではMac OS X版では利用する事ができないようです。
Mac OS X版におけるインターフェイスの改善では、ルックアンドフィールのみならず、メニューの表記やボタンの配置等、Mac OS Xにおけるインターフェイスポリシを遵守した形での改善が多数含まれています。
↑「Sun xVM VirtualBox 2.0.0」、Mac OS X版におけるインターフェイスの改善(クリックで拡大します)