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理念は目的、儲けは目標・・・

2008/10/31 09:43
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プロフィール

長島 淳治

年商30億円未満の元気の無いソフトハウスの経営者、経営幹部、リーダーそして現場で頑張っている全ての関係者が 今の下請け稼業から新たなステージに飛び立とうと考えた時に読んで欲しいブログです。 主にマーケティングとセールスを中心に発信していきます。中でも今の時代に求められているセミナーを活用した有効な販売戦術:セミナーマーケティング活用法の詳細な解説も展開していきます。
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 前回の【理念やビジョンで儲かるのか】というブログに対して、多くのコメントを頂きました。本当にありがとうございます。私自身は経営において理念は非常に重要であり、その会社が会社であるという存在理由そのものだと考えています。しかし、こんな疑問の声も一方であると思います。

 『自社にも理念や社是・社訓はあるけど、幸せじゃないけど』

 実は社員数が50名を超え、70名に近付くに連れて経営者は経営理念について考えます。これは組織を社長の行動や発言だけで一体化させる限界の人数だからです。そこで経営者として確固たる思いを文章化して、それを社員の行動や判断の軸として貰おうと考えるのです。ところが、ここで人間ですから心理が働きます。

 □ 理念は多くの人が読むな。恥ずかしいものは出せない
 □ 未来に広がる素晴らしい物である必要がある

 こんな言い訳が頭を巡り、結果的にどうなるのかというと

『我が社は高い技術力を有し、挑戦意欲と顧客の恒久的な満足度の為に、絶え間ざる努力を重ねて、社会に対してより良い未来を創造し続ける人財を育てる企業を目指します』

と分かったような分からない、ニュアンスは素晴らしい、そんな理念になってしまいます。この理念を見て経営者は一人喜びます。『これならHPに書いても恥ずかしくない。素晴らしい経営理念になった』と満足します。意気揚々と社員に説明し、素晴らしい夢を語っていると錯覚を起します。しかし、こうした経営理念は結果的に浸透しません。そして誰の心にも残りません。毎日唱和したとしても、恐らく社員はただ口にするだけで、話しながら別のことを考えています。

 経営理念というものは未来永劫、その会社が追い求めていく大切な目的です。経営理念とは追求し続けることで意味が深くなり、思いが積み重なり、本当の意味でその会社の幹になります。しかし、多くの経営者は格好を気にします。理念を読んで素晴らしい志を持っていますね、と言って欲しいのです。そこでどうしても言葉を選び、自分の言葉ではない世間で評価されると感じられる美辞麗句を並べます。つまり、思いを込めるのではなく、対外的な評判を気にして理念を構築してしまうのです。

 さて、こうして出来上がった美辞麗句が盛り込まれた経営理念。作った経営者本人が誰よりもその言葉を信じる必要があります。盲信すると言っても良いくらいにその理念にほれ込む必要があります。理念について、1時間でも2時間でも語れるようになるまで、自分の心に落とす必要があります。ところが、事例の様に出来上がった経営理念では、経営者本人も信じていません。だから、忘れます。自分の言葉ではないから、いつの間にか飾りになります。社員も忘れます。難しい言葉だから覚え切れません。経営理念に思いが積み重なりません。そして形だけで誰の心も動かさない、単なる言葉だけの理念が残ります。

 経営理念はそれを経営者が誰よりも信じ、そしてその理念に基づいて行動する必要があります。その姿勢を見て、幹部が共感し、リーダーが共感し、社員が共感し、一体化します。理念とはその会社の目的ですから、答えはありません。理念を育てるのも生み出した経営者であり、理念を無意味な物にしてしまうのも経営者です。世の中には素晴らしい経営理念を持つ企業があります。しかし、そうした企業も最初は絵空事。生まれたての赤ちゃんです。素晴らしい理念を持つと言われている企業は、それを誰よりも信じている経営者がいたのです。

 それでは経営理念だけで儲かるのでしょうか?この問い掛け自体が間違っています。経営理念は会社が存在する理由であり、その会社が追い求めていくべき目的を表現しています。儲けとは、そうした理念に則って行動した仲間がお客様に価値を生み出した結果です。儲ける為に理念があるのではなく、理念に基づく行動が生み出す価値が業績という結果になるのです。理念は目的であり、儲けは目標の内の一つです。その違いを理解する必要があります。(メールマガジン【ソフトハウスのための幸福経営論】発刊中!)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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