これから景気は悪くなります。周期性の観点からも2011年、12年辺りまで、景気は浮揚しません。こうした事を理解した上で経営の舵取りをする事が、中小ソフトとハウスにとって非常に重要になります。これからはITサービス産業を取り巻く環境も厳しくなると考えられます。市場そのものが縮小していきますので、業界内での競争は激化します。特に大型案件に対する競争は非常に高まると予測できます。ところが、不景気になればなるほど実は新規参入を狙う企業にとってはチャンスの時代に入ります。これは単純に、自分の家計を思い浮かべて考えてみると良いかもしれません。ある年のボーナスがカットになったとします。さて、皆様ならそれでも生活水準の見直しをしませんか?例えば原油価格高騰によって自動離れが加速しています。これは家計に占めるガソリン代の価格が、一定水準をオーバーした為、代替手段(電車やバスといって公共交通機関)を含めて再検討していると考えられます。つまり、景気が悪くなる⇒業績が低迷する⇒利益確保の流れになる⇒コスト圧縮の動きとなる⇒これまでの投資を再検討する。こうした流れは当たり前の様に予測できます。
実際にIT投資の中で60%を占める運用・保守に関して、それを削減したいという動きがエンドユーザー企業で明確になっています。今後の日本経済の流れを見ても、決して楽観視できる材料が豊富にあるとは考えられません。そうなると大手企業も含めて現状の投資を見直します。新規投資は凍結し、運用・保守もより品質が高く安価なサービスへと興味の対象が移ります。実はそうした不景気マーケットに対して適価なサービスを提供できる企業が、正しく中小企業なのです。大手は価格が下がると固定費を賄う事が困難になります。そこで海外も含めて、より効率的にビジネスが展開できる場所を探します。国内は縮小し、なおかつ不景気による減価圧縮がキーワードとなります。業務効率や生産性の向上、現状支払いコストの圧縮というものがキーワードです。それを理解してソリューション展開をしていく事が非常に重要になると考えています。(メールマガジン【ソフトハウスのための幸福経営論】発刊中!)