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SI企業の決算短信からみる業界の今後のポイント

2008/05/07 10:42
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プロフィール

長島 淳治

年商30億円未満の元気の無いソフトハウスの経営者、経営幹部、リーダーそして現場で頑張っている全ての関係者が 今の下請け稼業から新たなステージに飛び立とうと考えた時に読んで欲しいブログです。 主にマーケティングとセールスを中心に発信していきます。中でも今の時代に求められているセミナーを活用した有効な販売戦術:セミナーマーケティング活用法の詳細な解説も展開していきます。
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 上場企業の決算シーズンとなりました。4月末から5月中旬にかけて、続々と決算発表が行なわれます。私も上場SI企業の定点観測をしています。特に決算短信の前文と財務諸表をを確認すると、ぼんやりですが今の状態が見えてきます。特に年商1000億円以上のSI企業の決算に興味がありました。まだ全ての企業が決算発表していませんが、私の確認で既に15社程度が発表を終えています。そこで気付いた傾向をまとめ、今後の予測を考えてみたいと思います。

 決算発表を終えた多くのSI企業が増収増益もしくは減収増益といった状態でした。微増収微増益の会社もありましたが、概ね好調な決算だったと言えるかもしれません。そこで内容を読んでいくと、どの企業にも共通していることは金融機関のシステム統合による特需という側面でした。後は製造業についての記述も50%以上の企業ので書いていました。それ以外の産業に対するソリューションが好調に推移と発表していた企業は1社程度でした。やはり傾向としてはハードウェアの落ち込みに対して、ソリューションやプロダクトの成長が大きく業績に貢献しているようでした。昨年と比較しても、大規模案件に対する失敗を回避する為の内部強化の記述が減りました。もしかしたらプロジェクト管理に対する一定の答えは生まれたのかもしれません。将来の見通しを見てみると、ほとんどの企業で新規事業への挑戦と人財育成の強化と書かれていました。人材に対する投資がここ最近、明確に記述されるようになってきました。また新規事業投資への挑戦は新たなトピックスとして注目すべきポイントだと思います。大きく傾向として変わってきたのはこうしたポイントかと思います。

 さて、まずはこのブログでもお話をしてきましたが、日本経済は恐らく縮小均衡に向かいます。また、金融関連の特需も終焉となります。メガバンク以外でも生損保や証券会社はまだまだ投資意欲旺盛と考えている企業もあるようですが、それにしてもこれまでの様な多くの企業を支えるだけのIT投資は国内を見ると減少するでしょう。大手上場企業の好調さを支えていた国内産業の柱が今後不透明感を増していく為、今期は非常に厳しい戦いを強いられると考えられます。そこで新規事業やそれを支える人材育成に注目が集まり始めています。この規模の会社になると、新たに1から事業を起すという発想ではなく、その基盤を持っている企業を買収するという傾向は相変わらず強いようです。既にSaaS関連ビジネス等に対して積極的な投資を行なっている企業もあるようです。

 しかし、マーケットが縮小するだけではなく細分化されると私は考えています。すると、大手から見ると底の浅いマーケットが複数出現するというイメージとなります。そこで重要になるのが人財です。事業戦略を構築し、それを現場に徹底させる事ができるリーダーがそのマーケットの数だけ必要になります。金融マーケットを代替できるだけのマーケットは今後、国内には出来る可能性は非常に低いと思います。複数のマーケットで優位に立つ為にも、多くのリーダーを早期に育て、新規事業立ち上げのフォーマットを持った企業が負けない会社になると感じています。(メールマガジン【ソフトハウスのための幸福経営論】も発刊中)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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