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ITサービス会社にも未来がある

2007/11/13 11:57
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プロフィール

長島 淳治

年商30億円未満の元気の無いソフトハウスの経営者、経営幹部、リーダーそして現場で頑張っている全ての関係者が 今の下請け稼業から新たなステージに飛び立とうと考えた時に読んで欲しいブログです。 主にマーケティングとセールスを中心に発信していきます。中でも今の時代に求められているセミナーを活用した有効な販売戦術:セミナーマーケティング活用法の詳細な解説も展開していきます。
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  2007年11月11日に投稿した『IT業界が悪いって本当か?』という記事に対して4万アクセスを超える反応を頂きました。色々な要因はあったかと思いますが、まずは私の投げかけにこれだけ多くの反応があったという事に驚きました。ただ、私がブログの機能を使いこなしておらず、読み辛い改行があったことは、素直にお詫びを致します。IT業界を語る資格なしと仰る方もいて、確かにその通りだと猛省しています。

 私は現在、年商30億円未満のITサービス会社の経営者に対して現場支援を行っています。私が専門としている会社は常駐派遣型のSI企業からの下請けを主としており、今の状態を何とか変えたいと依頼を受けます。そういった会社の状態は本当に深刻です。社員は派遣に出している為、社内にほとんど人がいません。その分、事務所賃料や設備投資にお金を掛けずに出来ますが、最近の人月単価下落の圧力から粗利が確保できずに、労働分配率は赤字倒産企業の水準にまで高まっています。資金繰りの状態から分かる事です、持ち帰り型の受託開発にはすぐに移行できません。社員の働く環境に意識が向いたとしても、受託開発には経営側のリスクが存在します。一つは受注確率の曖昧さ。もう一つは支払サイトの長期化です。私がご相談を受ける多くの中小ITサービス会社では、資金の余裕が月の支払いに対して1ヶ月分程度しかありません。この状態では、リスクが高くどうしても労働環境に影響を及ぼせない常駐派遣型のビジネスを考えてしまいます。
 こうなりますと、当然社員は会社に対するロイヤリティなど持ちません。月に1度、帰社するかどうかの自社の方が何となくよそよそしい雰囲気を感じてしまいます。また常駐先で苦労していても誰も味方になってくれません。ITサービス会社の大半は技術者出身の経営者です。過去に自分も派遣で客先に投入され、相当に苦労した経験を持っています。仕事観としてそれが当たり前だと考えてしまい、社員からのアラートを甘えだと感じてしまいます。こうなると、社員の経営陣に対する不信感は高まっていきます。そして成長した社員から離職していく事になります。
 そして追い討ちをかける様に昨今のニュー3KによるIT業界の不人気ブームです。若い労働力を採用し、低い単価でも利益を出せる仕組みを作ってきたITサービス会社にとって、最悪の状態が続いています。より資金的な苦しさが出て、確実に毎月現金化できる仕事の方に流れてしまいます。この状況が経営陣の社員への労働環境に意識を向けなくなる原因の一つです。

 私はそんな状態で苦しんでいるITサービス会社の現場支援に入ります。こういった会社にお邪魔すると驚くことがたくさん出て来ます。例えば、経営者が数字に対して無頓着なケースが多いという事です。また、自社の社員の状態をほとんど理解していないという事実もあります。また、お客様についての理解も相当不足しています。さらに派遣中心のモデルがメインのため、社内でのプロジェクト管理の標準化が進んでおらず、担当リーダーの裁量に利益そのものも任されている状態です。こうした会社で社員の方々の働く環境を向上させ、より良い会社にしていく為には経営者自身のマインドを変える必要があります。多くの経営者は、変わる事は無理だと決めています。今の状態を維持する以外に方法が無いと決め込んでいます。まずはこの思い込みを解いて経営者が本当に実現したい理想イメージを明確にする事が最優先事項です。
 その為に、まずは現状を分析します。すると、業績を即時で改善できる方法が見えてきます。例えば、人月契約単価が毎年落ち続けているお客様に対してどんどん技術者を派遣し、高い単価が頂けているお客様での技術者の人数が何年も変わっていないという実態が判明します。経営者は簡単に人を抱えて貰えるお客様を優良な取引先と考えています。しかし、年々単価が下落したり、粗利率が悪化している状況を数字として把握していません。また、新人だからと安い単価で了承した社員が4年や5年になっても一向に金額が上がらないという事実にも気付きます。社長や経営幹部に確認すると、そこに対して分析をしていなかったので意識が無かったというお話がありました。派遣中心のモデルでも、この辺りを中心としてお客様のスイッチや単価交渉を行う事で、経営状態は改善していきます。
 また、年商30億円程度の企業になると、直接取引きができるお客様がいらっしゃいます。SI企業から請けた仕事でその後のサポートから全てを任されるといったパターンです。ところが、こういったお客様について何ら戦略を持っていません。今の仕事をただひたすらに遂行するだけで、このお客様とどういった関係になるんだと言う意志が全く無いのです。具体的に話すと長くなりますのでまたの機会に譲りますが、この既存のお客様ときちんと向き合う事で、即時に業績が向上出来ます。

 中小ITサービス会社では、まずは未来予想図を明確に描く事が大切です。経営者自身がその理想を実現したいと強く考えると、自分だけの力では実現できないと気付きます。初めて社員の力が必要だと分かってきます。ここが意識の転換点です。すると社員の労働環境の現状がいかに劣悪であり、何とか改善したいという思いが初めて芽生えるのです。そして改善の為には会社に変化を生み出すための資金余裕が必要であり、その為に今の状態から出来る業績改善方法に集中する様になります。社員との疑心暗鬼状態はしばらく続きます。これは経営者が自ら作り出した状態なのです。協力を呼びかけ、経営者自身が率先して改善を行う姿をとにかく見せ続ける事で本気を表現して貰います。すると徐々に社員が協力してくれる様になります。こうなって初めて改革の一歩目が歩み出せます。会社を変える為には経営者の意識を変える必要があります。組織を構成する為には、共通の目標、規範とルール、役割分担とチームワークのための一体化が重要になります。派遣で投入している社員と本当の意味で強い組織は作れません。経営者は次に外に出している社員を社内に戻すためのビジネスモデルの構築を行います。私の知っている会社で、90%が常駐派遣型のビジネスだったのを3年で10%の比率にまで変えた社長がいます。不断の決意で成し遂げられました。

 もしも私がITサービス会社を選択する基準を聞かれたとしたら、まず経営者が業界の真実や自社の事を赤裸々に語っているかどうか、そして未来に向けて理想を持っているかどうか、そして自分の価値観と一致するメッセージを投げているかの3つを見る事をお勧めします。そこが明確な会社は未来の明るい可能性が高いと考えます。

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