「ステージ0の肺がんを尿検査で検出→完治に成功」との研究結果--日本のスタートアップら

 医療系スタートアップのCraifが、北海道大学病院や岩内協会病院、岩内町との共同プロジェクトで、尿がん検査「マイシグナル」による肺がんステージ0の早期発見・早期治療を実施したと明かした。第42回呼吸器外科学会学術大会で発表した。

 今回の研究では、Craif独自の尿検査キット「マイシグナル」の検査結果から肺がんのリスクが高いと判定された受検者が精密検査を受け、肺がんの疑いのある腫瘍が発見された。その後の手術により、ステージ0(AIS:上皮内腺がん)の肺がんを完全に除去することに成功し、患者の完治に至ったという。

 発見されたがんは約4ミリメートル程度の極めて小さなもので、通常のレントゲン検査では発見が困難なサイズだった。このような超早期段階でのがん発見は、患者の生存率向上と医療費削減の両面で大きな意義を持つという。

 研究の背景には、北海道特有の医療課題もあるという。同地域では広大な地理的制約により医療機関や人材が不足しており、がん検診受診率が全国平均を大幅に下回っている。特に岩内町では、がん検診率が約6%という極めて低い水準にある。

 Craifは2018年に設立された名古屋大学発のベンチャー企業。がんの発症や進行、転移に重要な役割を果たすマイクロRNAに着目した尿がん検査「マイシグナル」を提供している。

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