HPはGoogleと提携し、VRヘッドセットなどのウェアラブル機器を必要としない新しいバーチャル会議ソリューション「HP Dimension with Google Beam」を発表した。メガネの代わりに、会議テーブルの向こうにある巨大な3D対応ディスプレイが、目の前にいる相手と会話しているかのような感覚を再現する。この装置の価格は2万4999ドル(約360万円)だ。
以前は「Project Starline」と呼ばれていたHP Dimension with Google Beamは「AI搭載」をうたっており、参加者の大きさ、奥行き、色調、さらには視線までを調整するアルゴリズムが使われている。この技術は、湾曲した「ライトフィールド」ディスプレイの周囲に配置された6台のカメラによって動作する。GoogleはこれらのGoogle Beam AIモデルを「魔法の窓」に例えている。
現在、この高度な3D技術が動作するのは「Zoom Rooms」と「Google Meet」のみだ。HPによれば、同社のテストではHP Dimension with Google Beamを使うことで、参加者の記憶保持が28%向上し、集中度も少なくとも14%向上したという。
「HP Dimension with Google Beamは、デザインとテクノロジーが一体となって、つながる体験を高める稀有な組み合わせの1つだ」 とThe Collab Collectiveのチーフアナリストで創業者のCraig Durr氏は伝えている。「私自身も試す機会があったが、印象的だったのは視線や音質だけでなく、確かな存在感だった」
Google Beamのゼネラルマネージャーである Andrew Nartker氏は次のように述べた。「HP Dimension with Google Beamは、見て初めて信じられるものであり、何マイルも離れていても同じ部屋にいるかのように感じられる。私たちは、分散したチームをまるで対面しているような形で結びつけられることに大きな喜びを感じており、HPはそのための完璧なパートナーだ」
バーチャルな対面は、この会議システムができることの一部にすぎない。従来型の2Dのグループ会議モードへの切り替えや、「Teams」や「Webex」といった一般的なサードパーティーの会議アプリでの表示にも対応する。
この製品は、2025年終盤に一部の顧客向けに提供される。2万4999ドルという価格は、主に2人用に設計された会議用デバイスとしてはかなり高いが、リアルなアイコンタクトをビジネスパートナーと取りたい企業もあるかもしれない。
HPは米CNETからのコメント依頼に対し、すぐには回答しなかった。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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