マッチングアプリ「ペアーズ」が韓国に上陸した。若年層人口が日本の半分ながら、マッチングアプリ市場が4分の1に留まることから「市場成長の可能性が見込める」と判断した。
運営元のエウレカによれば、韓国ではカジュアルなデートアプリが主流。より真剣な出会いを目的とするアプリは「ターゲットを絞った小規模サービス」が中心だという。
代表取締役CEOの山本竜馬氏は「韓国ではトップ3大学出身しか登録できない、資産や所有車の入力を求めるなど、敷居の高いアプリがちらほらある」と説明。ペアーズのように、真剣な出会いを求めつつも、幅広いユーザーが利用できるサービスは手薄だと述べた。
韓国ではすでに日本版と同じアプリでサービスを開始しており、基本的には同一のユーザー体験を提供している。ただし、金銭感覚や家族観などプロフィールに書きづらい本音の条件や価値観でマッチングできる「本音マッチ」機能については、質問項目を韓国向けに最適化した。
今回の韓国進出は、アジア各国への拡大を見据えた布石でもある。今後、台湾など他の地域へ展開する際も、今回の韓国版を足がかりにする方針だ。
海外展開の理由について山本氏は「成長のゴールということを考えると、海外進出は必須」と述べた。こども家庭庁の調査では、日本では4人の1人がマッチングアプリ経由で結婚に至るなど、すでにサービスが浸透している。
また、ペアーズを運営するエウレカは、米ナスダックに上場する世界最大のデートアプリ企業「マッチグループ」(Tinderの運営元)の傘下だ。山本氏は「海外展開ではマッチグループのリソースを活用でき、日本の競合より有利だ」と述べた。
また、欧米進出の可能性について山本氏は「欧米では日本のように、アプリで『身長』や『体型』『子どもがほしいか』などを開示する文化がない」と述べつつ、「欧米にもアジア人はたくさんいる」として、将来的な進出の可能性は否定しなかった。
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