「Pixel 7 Pro」と「iPhone 14 Pro」の高性能カメラ比較--ズームと夜景モードに注目 - (page 2)

Andrew Lanxon (CNET News) 翻訳校正: 編集部2022年10月25日 07時30分

 Pixel 7 Proのフロントカメラは1080万画素で、iPhone 14 Proの1200万画素をわずかに下回る。大きな差ではないが、撮影した画像を拡大するとわずかにディテールの違いが感じられる。どちらの写真も全体的としては良い出来だが、Pixelで撮影した写真は顔のハイライトを削りすぎており、「HDR」がやや効き過ぎている印象だ。個人的には、iPhoneで撮影した写真に写っている自分の方が気に入った。

Pixel 7 Proのフロントカメラで撮影した写真
Pixel 7 Proのフロントカメラで撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET
iPhone 14 Proのフロントカメラで撮影した写真
iPhone 14 Proのフロントカメラで撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

 両機種ともフロントカメラには広角オプションがあり、広範囲を写真に収めたい場合や、大勢の仲間と1枚の写真に収まりたい場合などに便利に使える。下の2枚の写真はこのモードで撮影したものだ。ディテールの繊細さはPixelがわずかに上回るが、露出とコントラストについては、やはりiPhoneを推したい。好みの問題だが、PixelはHDRが効き過ぎて、顔がのっぺりしているように感じる。

Pixel 7 Proのフロントカメラ(広角)で撮影した写真
Pixel 7 Proのフロントカメラ(広角)で撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

iPhone 14 Proのフロントカメラ(広角)で撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

 次はナイトモードの比較だ。下の2枚は一見してiPhoneに軍配が上がる。Pixelで撮影した写真はオレンジ味が強すぎるが、iPhoneの方はホワイトバランスが適正で、魅力的な仕上がりとなっている。

Pixel 7 Proの夜景モードで撮影した写真
Pixel 7 Proの夜景モードで撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET
iPhone 14 Proのナイトモードで撮影した写真
iPhone 14 Proのナイトモードで撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

 この写真を100%でクロップすると、iPhoneの方がシャープで、Pixelの方は特にパブの看板にブレが生じていることが分かる。看板の上部の壁を飾っているレリーフにスポットライトが当たっている部分は、Pixelではダイナミックレンジを捉えきれず、白飛びしているが、iPhoneは明るさをうまくコントロールしている。

Pixel 7 Proの夜景モードで撮影し100%でクロップした写真
Pixel 7 Proの夜景モードで撮影し100%でクロップした写真
提供:Andrew Lanxon/CNET
iPhone 14 Proのナイトモードで撮影し100%でクロップした写真
iPhone 14 Proのナイトモードで撮影し100%でクロップした写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

 下の2枚の写真は、夜のリースショアを見渡すように撮影したものだ。色調も露出も似ており、大きな差は感じられない。100%で見ると、iPhoneで撮影した写真の方がわずかに優れているように見える。

Pixel 7 Proの夜景モードで撮影した写真
Pixel 7 Proの夜景モードで撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET
iPhone 14 Proのナイトモードで撮影した写真
iPhone 14 Proのナイトモードで撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

 しかしズームモードに切り替えると、大きな差が出る。下の画像を見てほしい。Pixelで撮影した写真は明るく鮮やかではあるが、橋の壁に体を預けて安定させた状態で撮影したにもかかわらず、大きくブレている。この場所では3枚撮影したが、これが一番ましだった。

Pixel 7 Proの夜景モード(5倍ズーム)で撮影した写真
Pixel 7 Proの夜景モード(5倍ズーム)で撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET
iPhone 14 Proのナイトモード(3倍ズーム)で撮影した写真
iPhone 14 Proのナイトモード(3倍ズーム)で撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

 100%でクロップすると、Pixelの画像がいかにぼけているかが分かるだろう。もちろん、iPhoneのズームは3倍なのでPixelほど建物に近づけていない。しかし画像ははるかに鮮明で、Pixelで撮影した写真よりも明らかに優れている。

Pixel 7 Proの夜景モード(5倍ズーム)で撮影し100%でクロップした写真
Pixel 7 Proの夜景モード(5倍ズーム)で撮影し100%でクロップした写真
提供:Andrew Lanxon/CNET
iPhone 14 Proのナイトモード(3倍ズーム)で撮影し100%でクロップした写真
iPhone 14 Proのナイトモード(3倍ズーム)で撮影し100%でクロップした写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

 夜に街灯のような明るい光源に向かってシャッターを切ると、Pixel 7 Proはレンズフレアの影響を強く受けることも分かった。レンズフレアはどちらのカメラでも生じているが、Pixelで撮影した写真では、街灯の周囲に赤やピンクのフレアが夜空を覆い尽くすほど大量に発生している。これさえなければ、良い夜景写真だっただけに残念だ。

Pixel 7 Proの夜景モードで撮影した写真
Pixel 7 Proの夜景モードで撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET
iPhone 14 Proのナイトモードで撮影した写真
iPhone 14 Proのナイトモードで撮影した写真
提供:Andrew Lanxon/CNET

どちらの方が写真撮影に適しているか

 今回のテストでは、どちらの機種でも素晴らしい写真を撮影でき、決定的と言えるような差はなかった。何を「良い」と感じるかは個人の好みに左右される部分もある。明るい屋外での撮影では、個人的にはiPhone 14 ProよりもPixel 7 Proのメインレンズの方が、自然な色調の写真を撮影できたように思う。しかし広角写真については、iPhoneの方が色が良いと感じることがあった。もちろん自然な仕上がりが好みなら、iPhoneの設定画面で撮影スタイルを細かく指定することで調整できる。

 一方、夜景写真ではiPhone 14 Proの方が色の出方、ディテールの鮮明さ、明るい光源の処理(露出調整とレンズフレア対策)の点で、大きくリードしている。しかしズーム性能はPixel 7 Proの圧勝だ。5倍ズームに対応しているため、iPhoneの3倍ズームでは不可能な、美しい鮮明なズーム写真を撮影できる。今回のテストで撮影した写真の中で、筆者が一番気に入ったのはPixelで撮影したマクロ写真だった。

 つまり、どちらを選ぶかはスマートフォンのカメラに求めることによって変わるということだ。夜景の写真を重視するならiPhone 14 Proを選ぶといいし、風景写真や街中での写真をクリエイティブな構図で撮影するためのズームが重要ならPixel 7 Proをお勧めする。

 砂浜で遊ぶ自分の子どもや、地元の市場に並ぶ野菜、あるいはハイキングで歩く山の美しい景色などの生き生きとした写真を撮るためにオールラウンドなカメラが欲しいということなら、どちらも文句なくぴったりだ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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