ここからは、システムUXについても説明。まずはシースルービューから。前述のように、ヘッドセットの前面に搭載したカメラを活用し、装着した状態でも自身の周囲の環境を見ることができるというもの。コントローラーでの操作のほか、ヘッドセットでの操作でもシースルービューに移行することが可能。コントローラーを探したいときなどに、着脱の必要がない便利な機能となる。なお、シースルービューの映像を録画することはできないという。
プレイエリアについては、ヘッドセットに配置されたカメラで部屋をスキャンし、部屋の環境や床面を認識。さらにコントローラーを使用し、プレイエリアのカスタマイズが可能となっている。なお、一度設定したプレイエリアは保存することができるため、同じ場所でプレイするときは、再設定の必要はないとしている。
また、別売のPS5 HDカメラを使用することで、プレーヤー自身の姿も配信可能。VRのシーンとともに、自身がどういう動きをしているのかを、見せることができるという。
VRゲームコンテンツを360度の視界で楽しめるVRモードのほか、仮想空間上に表示された大画面で、VRに対応していないゲームやメディアコンテンツを楽しめるシネマティックモードも用意されている。
PS VR2対応タイトルについても紹介。6月3日付けの「State of Play」にて公表しており、SIEでは「Horizon Call of the Mountain」を開発中。ここまで紹介してきたような、PS VR2のさまざまな機能を盛り込んだタイトルとしている。ほかにもサードパーティから、カプコンの「バイオハザード ヴィレッジ」PS VR2対応版などが予定されている。
秋山氏からは、開発者向けにPS VR2の開発環境などについて説明。PS VR2のゲーム開発については、PS5のゲーム開発で用いられるSDKを使用する。PS5 SDKとの緊密な連携により、ゲームをPS VR2対応タイトルを容易に開発することができるという。また、「Unity」や「Unreal Engine」のサポート、コントローラーも他VRプラットフォームと類似の入力ボタンが配置されていることで、開発したタイトルのPS VR2対応が容易と説明する。
レンズの特性に合わせて、画面中心を高解像度に、周辺領域を低解像度にして、効率的にレンダリングを行なう「Flexible Scale Rasterization」に対応。視線トラッキングと組み合わせてフォビエートレンダリングを組み合わせることで、レンダリングのさらなる効率化を図れるという。また、開発者がこの機能を利用するのに役立つためのツールキットをSDKで提供しているという。
ヘッドセットフィードバックの設計にあたっては、開発環境としてサンプルプログラムのデモを用意。マシンガンやショットガンといった銃器の発射、歩行、ジャンプなどに合わせた振動体験を試すことができる。
PS VR2の開発環境ツールとして「VR Trace」についても紹介。キャプチャーやリプレイを通じて、開発中のVRアプリケーションの問題点を診断できるツールとなっており、問題点を自動検出してハイライト表示をすることも可能であるほか、視線やヘッドセット、コントローラートラッキングの結果をダミーデータと置き換えることで、リモートで作業することも可能。VR TraceはPS VRのときから活用されていたが、PS VR2の新機能にも対応しているという。
ほかにも、VRコンテンツを開発するうえで、視覚的な不快感を引き起こす可能性がある、VR実装上の問題点を見分ける方法を学習できる「PlayStation VR2 Comfort Sample」も用意。クイズ形式で、VRでの実装問題を理解してもらう内容もあるという。
セッションは以上となり、締めくくりとして「PS VR2で、新しい世界をみなさまと一緒に広げていくことを楽しみにしている」とコメントした。
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