40mmサイズのGalaxy Watch4 Classicは、バッテリーが1日持たないこともあった。今のところ、Galaxy Watch5の基本モデルはバッテリーの持ちが改良されているように見えるが、格段に良いというほどではない。
筆者が使っているのは284mAhのバッテリーを搭載した40mmモデルだが、常時オンディスプレイを無効にした状態で、だいたい24時間持つ。睡眠トラッキング、1時間程度のGPSを使用したワークアウト、スマートフォンからの通知などはオンにしている。常時オンディスプレイを有効にした状態で同じ使い方をすると、バッテリー駆動時間は少し短い、約21時間となる。
睡眠を記録する場合、筆者の環境では就寝前に少しだけ充電が必要になることが多い。特に血中酸素、いびき、心拍数を一晩中トラッキングする場合は、最低でも30%のバッテリー残量はほしい。公称のバッテリー駆動時間は最大40時間だが、ほぼ常に機内モード(通知や着信がない状態)にしない限りは達成できそうにない。
44mmモデルはまだ試していないが、バッテリー容量が410mAhに増えるので、持続時間は長くなるはずだ。公称のバッテリー駆動時間は50時間となっている。
Galaxy Watch5 Proのバッテリー容量は、シリーズ中最大の590mAhだ。公称のバッテリー駆動時間は最大80時間、GPS使用時で20時間となっている。純粋にGPSのみを使用した場合のバッテリーの持ちを試すため、機内モードを有効にした状態で2時間ハイキングをしてみたところ、常時オンディスプレイを有効にした状態でもバッテリーの減りは10%程度だった。つまり、GPSに関して言えば公称の駆動時間を達成できる可能性がある。
幸い、Galaxy Watch5は基本モデルもProモデルも高速充電に対応しており、30分の充電で45%まで回復できる。Proモデルでは、充電が切れた状態から30分間充電したところ、42%まで回復できた。高速充電を利用するためには25WのUSB-C充電器が必要だが、「Apple Watch」と同様に同梱はされていない。
Watch4モデルとの大きな違いは、赤外線センサーを搭載していることだ。しかし、この機能はまだ有効になっておらず、いつソフトウェアアップデートによって有効になるのかも分かっていない。サムスンとしては毎晩の睡眠中に使うことを想定しているようだ。Fitbit、Ouraをはじめとする競合他社はデバイスに搭載した赤外線センサーを使って睡眠時の体温を記録している。この機能は発熱の有無や月経周期の変化などを詳しく知る助けとなるだろう。
他の健康関連の機能やセンサーのほとんどは、Galaxy Watch4からほぼ変わっていない。体組成を測定する生体インピーダンスセンサーはもちろん、血中酸素濃度センサーや、FDAの承認を受けた心電図機能も搭載している。血圧センサーもあるが、これは一部の国・地域でしか利用できず、米国では認可されていない。また、心電図と血圧に関する機能はどちらもサムスン製のスマートフォンがなければ使えない。Galaxy Watchを他社製のAndroidスマートフォンとペアリングしていると、この2つの機能を使うために必要な「Samsung Health Monitor」アプリをGoogle Playストアから入手できないからだ。
Apple WatchやほとんどのFitbit製スマートウォッチと異なり、Galaxy Watch5は心拍数のバックグラウンド計測に対応していないので、心拍リズムの異常を自動で察知できない。心房細動の兆候を見つけるためには、必要に応じて心電図を計測する必要がある。なお、心拍数が一定の水準を外れた場合に通知するアラート機能や、ワークアウト中も利用できる転倒検知機能は搭載されている。
Galaxy Watch5は最大90種類のワークアウトに対応し、ウォーキングやランニングなど一部のアクティビティは自動的に検出可能だ。この機能のおかげで、今回のテスト中にワークアウトを有効化しないままウォーキングを始めてしまった時も、Galaxy Watch5はウォーキングが始まっていることを正しく認識していた。
心拍センサーについては、胸ベルト式の心拍計で計測した場合との比較テストを実施した。その結果、有酸素運動中の心拍数はまずまずの精度で計測できていることが分かった。Galaxy Watch5での計測結果と、胸ベルトを使用した場合の計測結果との差は、最終的には平均1分当たり3拍以内に収まった。Proモデルを使用した場合は、胸ベルト使用時の計測結果にさらに近い数字が得られた。GPSの精度は、基本モデルもProモデルも非常に高い。サンフランシスコでは、スマートフォンが圏外の場所でも5秒以内に衛星の電波をつかむことができた。
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