「アイマス シンデレラガールズ」10周年ツアートロピカル公演で感じた“楽しさあふれるステージ” - (page 2)

 2日目も、1曲目は全員そろっての「トロピカルガール」からスタート。元気が有り余っているぐらいのテンションの高さで挨拶と自己紹介を行っていた。

「トロピカルガール」(2日目)
「トロピカルガール」(2日目)
「トロピカルガール」(2日目)
「トロピカルガール」(2日目)
「トロピカルガール」(2日目)
「トロピカルガール」(2日目)

 以降も、1日目では披露されなかったソロ曲や複数人で歌唱する楽曲を織り交ぜながらライブは進行。「Sun!High!Gold!」(上坂さん、原さん、星希さん、山下さん)を経て、金子さんの「青空リレーション」では、冒頭で腕を動きにあわせてLEDにも虹がかかり、それを背景に軽快な歌声とステップでパフォーマンス。

 中島さんの「ずるじゃん」では冒頭のじゃんけんからはじまり、細かいしぐさやカメラを真っ直ぐに見つめて歌う姿、さらには最後の一言からウインクまで、“かわいいとしか言えないアイドルの姿”をプロデューサーさんに見せていた。

「ずるじゃん」
「ずるじゃん」
「ずるじゃん」
「ずるじゃん」

 星希さんの「OTAHEN アンセム」では、新田さんと杜野さんがハチマキをして一緒に登場。これ以上ないであろう、りあむを応援する熱心なファンの役回りである2人の声援とコールを受けて、星希さんも熱唱。その熱さをさますことなく「パ・リ・ラ」(生田さん、武田さん、田澤さん、のぐちさん)もノリノリなステージに。

 「忘れられないあの出来事」では、オーディションやレコーディング、初めてソロ曲の仮歌をもらったときのことなど、この日もさまざまなエピソードが語られた。なかでも原さんは、あるイベントで「お願い!シンデレラ」を披露した際、原さんにだけスモークがたかれた状態になり、まわりがよく見えない状態で歌っていたというハプニングを振り返ったり、生田さんは最初にレコーディングをした「夢をのぞいたら」で、スケジュールの都合で21時からの収録となり、日付が変わってからも続いていたことから、プロデューサーさんが見てる夢を想像しながら歌っていたと語った。

 「いとしーさー♥」(鈴木さん、武田さん、津田さん、中島さん、松田さん)を経て、上坂さんの「たくさん!」では、アナスタシアのかわいいところが伝わってくるようなアップテンポな楽曲を歌唱。「とんでいっちゃいたいの」(大坪さん、津田さん、中島さん、新田さん)では、キュート属性アイドルのキャスト4人でかわいさがあるなかでも切なさを感じさせる曲となっていた。

 「さよならアロハ」(武田さん、のぐちさん、杜野さん)は、いかにも南国での夕暮れがイメージできるスローテンポな曲調で、3人は階段に腰掛けながら伸びやかに歌声を響かせていた。そして「レッド・ソール」(河瀬さん、鈴木さん、原田さん、松田さん)で、夏の夜を感じさせる情熱的と感じさせるステージだった。

「さよならアロハ」
「さよならアロハ」
「さよならアロハ」
「さよならアロハ」

 「忘れられないライブの名場面」をテーマにしたトークでは、これまでと同様にさまざまな思い出が語られるなか、原田さんはシンデレラガールズ5周年記念イベントに出演した際、ステージに立つこと自体が初めてというなかで歌った「Take me☆Take you」で、プロデューサーさんが笑顔でコンサートライトを振る光景に感激したことを振り返る。また金子さんは、他のメンバーによるソロ曲初披露のステージを毎回見るごとに感動することを話すと、ステージ上のメンバーが一様に同意。そしていくつかのソロ曲について熱弁をふるっていた。

 ライブ再開後の「絶対特権主張しますっ ! 」(河瀬さん、伊達さん)では、女子高生で社長というつかさを彷彿とさせる“言葉の圧”と、お笑い好きな笑美を彷彿させるハイテンションさがうまくミックスされ、明らかにタイプが異なる2人が織りなす見ごたえあるステージに。

「絶対特権主張しますっ ! 」
「絶対特権主張しますっ ! 」
「絶対特権主張しますっ ! 」
「絶対特権主張しますっ ! 」

 杜野さんの「気持ちいいよね 一等賞!」では、この楽曲恒例の演出でもある、野球の1打席勝負シーンから始まり、今回ピッチャーとして立った原さんから、バッターとして立った杜野さんによる渾身のスイングが決めていた。

 新田さんは「満願成就♪巫女の神頼み!」をライブ初披露。曲中ではおみくじで「超凶」を引いてお祓いしたり、要所要素で歌鈴のドジな一面があるところをコミカルに表現しつつ、巫女風の衣装を着た“巫女巫女ダンサーズ”とともにパフォーマンス。巫女のアイドルである歌鈴を詰め込んだような楽曲を、可愛らしい歌声にのせて伝えていた。

「満願成就♪巫女の神頼み!」
「満願成就♪巫女の神頼み!」
「満願成就♪巫女の神頼み!」
「満願成就♪巫女の神頼み!」

 1日目のトークでも話題となった原田さんの「Last Kiss」はここで披露され、儚げな雰囲気を醸し出すラブソングを歌っていた。「躍るFLAGSHIP」(鈴木さん、津田さん)では、おしゃれな雰囲気を醸し出す曲調のなかで軽快に歌う。こと、肇と美穂はユニット「フェアリーテイル*マイテイル」を組んでいるという背景があり、歌声の親和性の良さと高い可能性を感じさせるステージとなっていた。また「Snow*Love」(金子さん、のぐちさん、山下さん)では、オリジナルメンバー5人のうち3人がそろう形での歌唱で、トロピカル公演による熱いステージの清涼剤となるような“雪の花”を降らせていた。

 1日目と同様、ここまで歌われた楽曲について振り返ったトークを経て、ライブも終盤に。「SUN♡FLOWER」(田澤さん、原さん、松田さん)では、太陽とひまわりの花がイメージできるような明るくアップテンポな曲から始まり、「スパイスパラダイス」(生田さん、上坂さん)では、終盤にナターリアとアナスタシアにあわせた歌詞を盛り込む演出も。「CoCo夏夏夏 Holiday」(大坪さん、田澤さん、伊達さん、星希さん)、「銀のイルカと熱い風」(上坂さん、金子さん、武田さん、津田さん、中島さん、のぐちさん、原田さん、松田さん、山下さん)、「サマカニ!!」(生田さん、大坪さん、河瀬さん、田澤さん、伊達さん、新田さん、原さん、星希さん、杜野さん)と、1日目では序盤に披露していた楽曲が続けて披露され、全員そろっての「Go Just Go!」と、終盤でもさらなる盛り上げを図っていた。

「Go Just Go!」
「Go Just Go!」
「Go Just Go!」
「Go Just Go!」

 アンコールを求めるコメントやこれまでのライブの歩みを振り返るダイジェスト映像、告知を経てアンコールに突入するのだが、その1曲目として歌われたのは、1日目とは異なり、原さんの「ステップ!」。アンコール前からも、ここまで原さんによるソロ曲が歌われていないことを指摘するコメントも見受けられていたのだが、このタイミングでの登場にコメント欄は騒然。10周年記念衣装である「シンデレラ・コレクション」をまとって、原さんがダンサーとともにパフォーマンス。前向きに駆け出していくことを示す楽曲で、曲調は明るいものではあるが、魔法のように一瞬で“涙腺刺激ソング”に変えてしまうぐらいの演出にコメントも沸き立つ。間奏でのメッセージも含めて、シンデレラガールズの新たな一歩を踏み出す、それを示して伝えるステージとなっていた。

 そして全員による10周年記念曲「EVERLASTING」では1日目とは異なり、冒頭ではLEDに広大な青空と水面、そこに浮かぶ巨大な白い扉が映し出され、ステージに残っていた原さんがひとりステージ前方に駆け出すという、デレステにおける同曲のMV冒頭部分をイメージさせる演出も織り交ぜられていた。1日目では話せなかったメンバーによる終盤の挨拶があり、最後にARで彩られた会場を映し出すなかでの「お願い!シンデレラ」で締めくくった。

「EVERLASTING」(2日目)
「EVERLASTING」(2日目)
「EVERLASTING」(2日目)
「EVERLASTING」(2日目)

 10周年ツアーの各公演それぞれでいろんな世界を表現したものとなっていたが、このトロピカル公演は“熱さ”“楽しさ”に振り切ったと思えるもの。当初の予定とは異なりオンラインライブとなり、キャスト陣の挨拶では“次はプロデューサーさんの前で”という言葉が少なからずあったなかでも、このステージを存分に楽しんでいること、そしてこの状況だからこそ楽しんでもらうという気持ちが、配信でも十二分に伝わるものとなっていた。純粋に見ていて楽しいと感じられるものでもあり、お互いの楽しさがあふれるようなステージとなっていた。

 また余談ではあるが、筆者が個人的に印象的だったのは、1日目に生田さんが披露したナターリアのソロ曲「ソウソウ」だ。この日初公開されたのは前述の通りだが、ナターリアは、シンデレラガールズのアイドルたちにボイスが付いていなかったソーシャルゲーム版のリリース初期から登場しているアイドルであり、10年かかって初めてのソロ曲を持ったことも示している。

「ソウソウ」
「ソウソウ」

 ナターリアはリオ・デ・ジャネイロ(ブラジル)出身で、明るく陽気で情熱的な性格。日本のアイドルに憧れて、アイドルになるためにひとり来日したという経緯がある。「ソウソウ」のステージでは、LEDに大きく描かれた太陽を背景に、サンバの音楽にのせて、生田さんが終始弾けるようなダンスと笑顔で歌声を響かせていた。

 サンバという高揚感や躍動感があふれる曲調のみならず、歌詞にもナターリア自身のことや元気にしたいという気持ちも盛り込まれたもの。そんなナターリアらしさを存分に詰め込んだ楽曲をもって、日本のステージに立って“地球の裏側まで”届くようなパフォーマンスしているナターリアの姿をイメージできて感慨深くなる、それを生田さんが体現されたと感じられたのが印象的。何より、サビの部分で場内が一体となって腕を横に振る光景をいつか見たいと思えた次第だ。

 なお本公演については、両日ともASOBISTAGEでのアーカイブ配信を期間限定で実施。配信チケットを購入することで視聴することができる。アーカイブ視聴期間は2月7日23時59分(チケットの販売期間は2月7日12時)までを予定。販売価格は各5000円(税込)。

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