日産自動車ら、横浜市で乗合型移送サービスの実証実験--急な坂道や狭い道、駅から遠い住宅地などを運行

 日産自動車、京浜急行電鉄、横浜国立大学、横浜市は、三井住友カード、小田原機器、あいおいニッセイ同和損害保険の協力のもと、11月1日から横浜市金沢区富岡エリアにおいて、「乗合型移送サービスとみおかーと実証実験」を開始すると発表した。

 
 

 実施期間は、11月1日から2022年1月31日まで。運行時間は、平日、土曜が8時30分頃〜18時00分頃(日曜、祝日運休)。乗車運賃は、大人200円、小人100円(小学生)、未就学児無料。乗車方法は、手挙げによるコース上での自由乗降となる。

 車種は、乗車定員8人の日産自動車「キャラバン」を利用する。新型コロナウイルス感染症への対応として、飛沫防止シートおよび、消毒液の設置のほか、車内換気といった対策を講じている。

 実証実験地である横浜市金沢区富岡エリアは、急勾配な坂道や狭あいな道路が多く、バス停や鉄道駅へのアクセスが容易でない地域があるなど、交通課題を抱えているという。そこで、京急電鉄、横浜国立大学、横浜市の3者は、2018年から同課題に対し、実証実験を継続的に行っている。2019年からは、日産自動車が参画し、地域に適した運行方式の検証を進めていた。

 
 

 4者は、今年度を本格運行に向けての最終段階と位置付け、過去3カ年の実証実験結果を踏まえ、利用ニーズが集中している坂道を中心としたコースおよび、駅から遠い住宅地へのコースに集約し、手挙げによる自由乗降での有償実証実験を実施する。

 また、利用者から要望の多かった朝夕の運行時間帯の拡大、小人運賃の導入などに加え、「Visa」のタッチ決済、「PayPay」、「LINE Pay」といったキャッシュレス決済を導入し、更なる利便性の向上を図る。

 
 

 さらに、同実証実験では新たに、横浜国立大学とあいおいニッセイ同和損保の共同研究により、とみおかーとに乗車のたびにポイントが貯まる外出促進アプリ「とみおかーとMoove」を導入する。

 獲得したポイントは、カフェチェーン店やコンビニで利用できるクーポン券などと交換でき、徒歩や自転車移動などでもポイントが獲得可能。同アプリを通して取得する移動履歴などについては、同実証実験の分析に活用するという。

 なお、同実証実験は、京急電鉄と横浜国立大学が締結した「産学連携の協力推進に係る協定」、横浜市と京急電鉄が締結した「京急沿線(横浜市南部地域)における公民連携のまちづくりの推進に関する協定書」に基づき、地域活性化に寄与し住みよいまちづくりを目指すものとなる。

 
 

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