アラバマ州のAmazonの物流倉庫で行われた、労働組合結成の是非を問う歴史的な投票の結果は破棄されるべきだと、全米労働関係委員会(NLRB)の審査官は勧告の中で述べたという。小売業界の労組「Retail, Wholesale and Department Store Union(RWDSU)」は、Amazonが従業員を惑わせ、脅すなどして、不適切に投票結果に影響を及ぼしたとして異議を申し立てていた。アラバマ州ベッセマーにあるAmazonの物流倉庫に勤務する数千人の従業員を代表する労働組合の結成の是非を問う4月の投票は、反対票が賛成票の2倍を上回って否決された。
NLRBの地方支局担当者が決定を下す前に、両者に不服を申し立てる権利がある。申し立てがある場合、判断はNLRBに委ねられ、審査委員が裁定を下す。
審査官は、RWDSUの申し立てには支持するべき部分があり、再投票を勧告したと述べた。特に、Amazonが米郵便公社(USPS)の郵便箱の設置に干渉したことは、投票を管理するNLRBの役割を侵害し、公正な選挙に必要な条件を妨げる行為だったと審査官の報告書に記されているという。NLRBは米国時間8月3日に報告書を公開したと報じられている。
Amazonは不服を申し立てる計画だと述べた。
RWDSUのプレジデントStuart Appelbaum氏は、「組合を持つかどうかは雇用者ではなく従業員が判断するべきだと考えられる」とし、「投票プロセスを通して、Amazonの振る舞いは卑劣だった」と述べた。
Amazonは、従業員の処遇についてますます厳しい監視の目を向けられている状況にある。NLRBは、抗議活動やストライキといった、連邦労働法の下で保護されている行為を組織する従業員を、Amazonが解雇または処分したことについても調査を検討していると報じられている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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