植物肉を使った商品を発売する背景について、フレッシュネス マーケティング本部マーケティング部 部長の橋本陽介氏は「健康やおいしさもさることながら、地球温暖化問題、環境汚染に対する取り組みにも注目している」という。
フレッシュネスでは、SDGsの観点と、ヘルシー志向、そしておいしさを兼ね備えた商品開発に積極的に取り組んでおり、「他店では第二弾をだしていないところで、うちはいち早く第二弾に取り組んだ」と意気込みを見せるのはフレッシュネス マーケティング本部マーケティング部 商品開発担当 マネージャーの逆井里奈氏だ。
逆井氏は、植物肉に取り組んだ背景について2019年夏に米国を視察したことがきっかけだった話す。「ハンバーガーショップや個人飲食店、レストラン、高級スーパーで、フェイクミートが一般的に食べられる状態を目の当たりにし、確実に日本にもこの流れはやってくると確信した。いちはやくフレッシュネスでも取り入れていきたい、取り入れていかないといけないと思った。ただ、日本人はどんなにコンセプトがよくても味がおいしくなければだれも買わないし食べない。ハンバーガーの土台となるパティにはこだわりをもって開発した」と説明した。
欧米、中東、ヨーロッパ、国内を含めさまざまなサンプルで味や食感などを比較したという。肉に近い食感はあるが、しばらくするとカチカチになってしまうもの、においがきついものなどさまざまなものを試す中で、「やっと出会えたのがDAIZミート。食べたときに独特な臭みもなく、ほんわかと大豆の風味が残り、牛肉とはいわないがそれに近い食感が実現できていて、これだなと感じた」と語った。
「植物肉は、一過性のものではなく持続的に今後も取り組んでいきたいと考えている。一方のビーフパティもみなさんが大好きなものだしなくなってはいけないものと思っている。今回大豆パティが仲間入りすることで新たな選択肢として選んでいただき、おいしいとよろこんでいただける商品になってもらえれば」(逆井氏)としている。
また、DAIZも“食の課題”の解決策の一つとして、植物肉を開発しているという。「哲学として、これからの食をどう解決していくか。2050年に世界の人口が100億人になると言われているが、増えていく人口に対して動物性タンパクの供給が追いつかない。その需要に応えようと畜産業を増やすと、その家畜が出すCo2やメタンガス、飼料のための森林伐採、地球温暖化など、畜産を増やせない(新たな)課題があると思う。そこに対してしっかりと、どう対応していくかということ。これから先、30年後、40年後の子供たちが肉を食べられない世界にしてはいけない。そのために植物のプロテインが畜産業を下支えすることができればという理念をもとに、よりよい植物肉原料を開発している。SDGsの一躍を担えたらいいなと思っている」(広川氏)
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