本書は、楠木建氏と山口周氏という気鋭の論者2人が、ビジネスにおける「センス」について語り合ったものである。
本書によれば、センスとは「具体と抽象の往復運動」だ。個々の具体の問題を具体のままに終わらせることなく、抽象度の高いロジックにして頭の中の引き出しに入れておく。そして、場合に応じて引き出しから取り出す――この作業の繰り返し。つまりセンスはロジックだから、後天的に身につけられるというわけだ。
センスとスキルは対を成すものであり、そのどちらも大切である。本書を先導役として、私たち一人ひとりが、センスとスキルという二軸をしっかり意識したいものだ。
どうすれば成功を収め、幸福になれるのか。何が人々の成功や幸福を遠ざけるのか――それを考える際に役立つのが、本書で紹介されている、認知心理学や行動経済学などの学術研究から導き出した52の思考法だ。
思考の罠は、さまざまな形で私たちのもとに忍び寄ってくる。たとえば、やるべきことを先延ばしにし、土壇場で焦ってしまう。「この商品をお得に買える最後のチャンス」という言葉につられて、ほしくもないものを購入する――。
人類の進化の過程で構築されてきた思考・行動パターンを正せるようになるには、時間がかかるだろう。だが、思考の誤りを学べば、大事な意思決定で「すべきでないこと」を排除でき、失敗の数を確実に減らせるのだ。新年の抱負を達成できるか心もとない方には必読の内容といえる。
「セルフィッシュになってより良い現実を引き寄せ、満ち足りた人生を送ろう」――端的に言えば、本書の主旨はこうだ。セルフィッシュという言葉を、ポジティブに捉える人は少ないだろう。しかし、この言葉の本質にしっかりアプローチすると、信じられないほど豊かな世界が広がるというのだ。
ありのままに生きて人生を変えるためには、本書で紹介される28のステップのうち、どれから試してもいいそうだ。まずは一つ、そしてもう一つと、楽しみながら取り組んでみよう。すると、いつの間にか自分が進化していることに気がつくだろう。人生をより良く変化させたいと願うなら、まずは本書を開き、試してみてはいかがだろうか。
PR/クリエイティブディレクターとして言葉を仕事にしている著者によると、言語化するには段取り、つまり型が必要だという。自分の意見を言いたいのに言えない人でも、その型を踏むことで、言語化できるようになるそうだ。本書はその型の習得方法を教えてくれる。
何より本書は読みやすい。まるで大手予備校の人気講師による個別授業のように、内容が頭に入ってきやすく、好奇心をかきたてられ、読者を夢中にさせてくれる1冊だった。
自分の意見を言いたいのにうまく言えない人、自分の言葉に影響力を持たせたい人、発信力を磨きたい人……そんな人は、本書を読むと、間違いなく多くのヒントが得られるだろう。
イノベーションと一口にいっても、何をすればよいかわからず途方にくれている人がいるかもしれない。そんな人にとって、これから新たに花開く市場の予測とその規模、攻略法を明快に解説してくれる本書は、きっといくつものヒントをくれる1冊となるだろう。
各章は、今後おさえておくべき「5つの構造変化」に沿う形で構成されている。扱う領域は、「健康・食・QoL」「働き方を変える術」「シェアリング・サービス」と実に幅広い。また、いまどういったサービス、ビジネスが登場しているかだけでなく、今後見込まれる構造変化に即して、どんな部分が現状では不足しているのかまで検討している。
まずは本書をガイドに、新しいイノベーションの萌芽を見つけてみてはどうだろうか。
とかく現代の私たちは、睡眠時間を削ってしまいがちだ。この1週間を振り返ってみて、健康にいいとされる8時間睡眠を取った日は何日あるだろうか。
本書はカリフォルニア大学教授であり、睡眠コンサルタントとして数々のメディアで活躍する著者が、睡眠を科学的に解説し、睡眠との正しい向き合い方を提案するものだ。睡眠を十分に取れば、肥満や病気に打ち勝てるだけでなく、記憶力や運動スキルまで高まるという。それは逆に言うと、睡眠を十分に取らないと、さまざまなリスクが高まるということでもある。
「成果を出すために徹夜をする」というのは時代遅れの風習にすぎない。本書を読んで、十分な睡眠を取る習慣を身に付け、仕事や私生活をより豊かにしていただければと思う。
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