SNSでの名誉毀損や侮辱などの投稿を禁止へ--TwitterやLINEらが緊急声明

 ByteDance、Facebook Japan、LINE、Twitter Japanなどが中心となって、SNSでの課題に対応する一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構(略称:SMAJ)は5月26日に緊急声明を出し、他人への嫌がらせ、個人に対する名誉毀損や侮辱などを意図したコンテンツの投稿を禁止することを発表した。

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 リアリティショー「テラスハウス」に出演していたプロレスラーの木村花さん(22歳)が5月23日に亡くなった。木村さんのSNSには1日に100件近く誹謗中傷の書き込みがあったとされている。

 SMAJは「今般報道されているような痛ましい事態を受けて、これらの問題への対処にあたって、実効性ある取組を行わなければならない、と考えている」とコメント。インターネットやSNS利用者の表現の自由や通信の秘密の保護などを最大限尊重しつつ、必要かつ効果的な取り組みを実施するとともに、今後さらなる対策を検討するため、SMAJ全理事をメンバーとした特別委員会を設置するという。

 具体的な取り組み内容としては、他人への嫌がらせ、個人に対する名誉毀損や侮辱などを意図したコンテンツの投稿を禁止し、利用規約に記載するとともに、禁止事項についての啓発広報を実施。禁止事項などに該当する行為を把握した場合、全部または一部のサービスの利用を停止するなど、必要かつ適切な措置を徹底し、利用者への説明などの丁寧なコミュニケーションに努めるとしている。

 また、健全なソーシャルメディア利用に向けた啓発活動や、関係団体による情報モラル向上を図る教育を実施。参加事業者各社が運営するサイト・アプリ内において、啓発コンテンツを掲載するなどしていく。さらに、加害者になることを防ぐための啓発を実施するとともに、被害者への必要な支援や対応についても検討し、支援活動を実施する。

 このほか、新たに設立する特別委員会では、取り組み内容の公表や、取り組みの有効性の検証などを実施し、業界全体の取り組みの透明性向上に努めるとしている。政府・関係団体とも連携し、ソーシャルメディアの利用環境整備の推進を図るとともに、必要な対処方法についても連携する。すでに政府内で検討されている各種事項についても、積極的に協力するという。

 緊急声明では、捜査機関やプロバイダ責任制限法による情報開示の要請を受領した場合には、関係法令に基づき、適切な範囲で必要な情報を提供することも明記されている。

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