新型コロナウイルス関連

中高生の新型コロナ情報の入手方法はスマホよりも「テレビ」--若者の実態調査

CNET Japan Staff  株式会社テスティー2020年03月18日 07時00分

 若年層がメインユーザーのスマートフォンアンケートアプリを運営するテスティーと、CNET Japanが共同で現代の若者たちの実態に迫る同連載

 第17回目は中学生・高校生の男女1203名(中学生男女300名ずつ、高校生男女300名ずつ)を対象に、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて施行された全国の小中高一斉休校の要請に対して、同ニュースに関する情報収集方法と、家庭での学習方法にフォーカスしたアンケートを実施した。対象期間は3月9日〜12日。

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 まず、今回の新型コロナウイルスに関する情報の入手方法を尋ねた。中高生男女ともに最も多かったのは「TV(テレビ)」、次いで「スマートフォン(ニュース)」「スマートフォン(SNS)」となった。

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 家族や学校からの連絡も3割程度の中高生が情報入手先として挙げたものの、休校で自宅にいる時間が長いこともあり、TVとインターネットからの情報がより影響を与えていることが伺える結果となった。

 次に、スマートフォン保有者を対象に「スマートフォン以外に自宅で使えるインターネット環境」を尋ねた。中高生の男女ともに最も多かったのは「家族共用のパソコン」となり中学生男女の37.3%、高校生男女の42.6%となった。自分専用のパソコン・タブレットを持っていると回答した人はいずれも男性の割合が高い傾向が見られた。また、「スマートフォンのみ」と回答した人は中学生で1割、最も多かったのは高校生女子で20.5%となった。

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 続いて、「学校が休校の期間、どのように学習を行いますか?」と尋ねた。各性年代で多く見られたのは「学校から指定された方法」、次いで「自分で考えた方法」となった。「家族と相談した方法」と回答した人は1割に満たない結果となった。

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休校中に中高生はどうやって「学習」した?

 そこで、実際に休校が始まった最初の週(3月2〜6日の間)はどのように勉強に取り組んだかを尋ねた。挙がった自由回答から一部抜粋する。

【中学生】

  • ワークやライブ配信授業(14歳男性)
  • 参考書を使って自分で勉強した(15歳男性)
  • スタディサプリをつかって動画を見た(15歳男性)
  • 休校中の課題と通信教育教材(13歳男性)
  • ドリルやテキストを使用して問題を解いた(14歳男性)
  • 与えられた宿題をしたり、ネット通信の授業をみたりした(13歳女性)
  • 与えられた宿題をした。 教科書を使って自分で勉強していた(14歳女性)
  • LINEで勉強できる公式アカウントで勉強したり、受験だったので3年間の復習ができるドリルを解いたりしました(15歳女性)
  • 教科書、資料集をつかって宿題をした(14歳女性)

【高校生】

  • 与えられた課題をした。自分で設定した課題をした(17歳男性)
  • 学校のワークを教科書やネットの解説動画を見ながら勉強した(16歳男性)
  • 習った内容をプリントで復習し休み明けの判定テストの勉強をしている(17歳男性)
  • 参考書や教科書だったり、塾やYouTubeの映像授業(17歳男性)
  • 参考書、教科書を使って勉強、学校からの課題を行う(17歳女性)
  • 学校、塾から与えられた宿題をした 教科書、問題集で自力で勉強した(17歳女性)
  • 映像授業を見た 学校からの課題で勉強した テキストを使って勉強した(17歳女性)
  • 数学の参考書を解いた YouTubeで自分がわからなかった問題の解説を見て自分で解けるようにした(17歳女性)

 学校や塾から与えられた課題・宿題をこなしたという意見が多くみられた。中には、自己学習の補助として動画を使ったという意見や参考書や教科書などを利用したという意見が挙がった。

 次に、今回の外出制限などを受けて不安に感じていることを尋ねた。

【中学生】

  • 広まらないで欲しい。オリンピックが開催されるのか(13歳男性)
  • 身内や知人にかからないか、自分がかかって他の人に移してしまわないか(13歳男性)
  • 高齢者や持病持ちの方に移り、重症化すること(15歳男性)
  • 感染による混乱がいつまで続くのか(15歳男性)
  • オリンピックがなくなってしまうのか、海外研修がなくなってしまうのか(15歳女性)
  • イベントの中止や高校入学時にどうなるか(15歳女性)
  • いろんな人に感染するのが怖い(14歳女性)

【高校生】

  • 学校が始まってからも収まらなかったらと思うと不安です(16歳男性)
  • 日本の経済が傾いたり、東京オリンピックが中止になること(17歳男性)
  • 学習するべき範囲が終わっていないこと(16歳男性)
  • 目に見えないので、防ぎようがなく自分や家族が発症しないか心配(17歳男性)
  • マスクが売っていない コロナウイルスについてのデマがあって不安(18歳女性)
  • 休校した分の授業はいつするのか(17歳女性)
  • 収束の目処が立っていないところ(16歳女性)

 学年が上がる、あるいは進学するにあたって休校となった分の学習に対する不安や、感染拡大のニュースを受けて収束に関する目処が経っていない点など不安であるという声が多数挙がった。また自分や身近な人がかかっていないかどうか、それを判断できない点にも不安を感じている様子が伺えた。

 最後に、今回の感染拡大防止策として打ち出された不要不急の外出を控えるなどの制限がなくなったらやりたいことを尋ねた。

【中学生】

  • ゲーセンに行く、サイクリングに行く、友達と遊ぶ(13歳男性)
  • プロ野球観戦に行きたい(15歳男性)
  • 卒業旅行にUSJに行きたいのと友達と遊びたい(15歳男性)
  • 先輩の卒業式に出れないし予餞会(よせんかい)も中止になったから送別会したい(14歳女性)
  • 安全に修学旅行を楽しみたい。スポーツ、部活を楽しみたい(14歳男性)
  • ディズニーに行きたい、海外に行きたい(15歳女性)
  • 卒業旅行に行きたい。学校にいきたい。大会をしたい。練習したい(15歳女性)

【高校生】

  • 卒業式から会っていない友人と遊びたい(18歳男性)
  • 部活に行きたい(16歳男性)
  • とにかく遊びに行きたい、友達に早く会いたい(17歳男性)
  • アーティストのライブに行きたい(17歳男性)
  • 卒業旅行行くつもりだったところに行きたい(18歳女性)
  • LIVEとディズニー、遠出したい(16歳女性)
  • お友達の誕生日会がしたい。 病気のおじいちゃんの面会に行きたい(16歳女性)

 中止になってしまった式典や計画していた旅行、感染拡大防止のため閉園しているテーマパークなどに行きたいという声や、ライブやイベントなども実際に観に行きたいという声が挙がった。

 今回の一斉休校は、年度が変わるタイミングということもあり成績や進学に対して不安を感じている中高生が多く見られた。インターネット上で学習動画の無償公開やテキスト配布なども行われている。休校期間中の学習方法では「家族と相談して決める」と回答した学生が1割に満たない結果となったが、各家庭において情報を共有し学習方法や新年度に向けた準備を行ってほしい。

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