フィットネスジムを横断的に使えるサブスクリプションサービスで、月額約2000円から利用可。ウェブサイトなどによると約2万カ所のジムが利用可能で10カ国、1373都市をカバー。主な成長ドライバーは企業の福利厚生としての契約枠。
2019年にソフトバンクが投資との報道。バリュエーションは11億ドル、総額5億ドルまでの段階的なディールとなり、初回分として190万ドルが支払われたとの推定。
ブラジル全域の配送サービスを提供。現在は、ブラジル人口の約35%が住む地域をカバー。1日およそ10万件の配達。顧客企業は、小売大手カルフールや、南米最大のeコマース企業メルカドリブレ、マクドナルドやバーガーキングなど。2020年末までにブラジル国内95%の地域をカバーし、5年以内に配達件数を1日約500万件に増やす計画。
2019年6月に、ソフトバンクが主導する資金調達ラウンドで1億ドルを調達し、評価額が10億ドルに到達。資金調達の累計は2.5億ドル超。
住居の賃貸プラットフォームサービスを提供。約25の都市をカバー。サンパウロ、リオデジャネイロなどの15の不動産業者とすでに提携。
2018年11月の資金調達以来、収益は3倍になり、月あたり約4500件の契約を達成。 2019年末までに契約数を6倍に増やすことが目標。2019年9月に、ソフトバンクが2.5億ドルを出資(2012年以来4回の投資ラウンドで最大規模)。
自転車や電動スクーターのドックレス方シェアサービスを展開。ラテンアメリカの6各国で13万5000台の車両展開、2019年3月までの半年間で270万件の乗車回数を記録。
自転車や電動スクーターのシェアサービスを展開するブラジルのYellow社とメキシコの電動スクーターメーカーGrin社が2019年に合併し、Grow社を設立。ソフトバンクによる1.5億ドルの投資報道も。時価総額はポストで7億ドルの見通し。
主にAirbnbやUberといったクロスボーダーの企業向けに、南米8ヶ国の決済を取り扱う国際決済プラットフォームサービス。各国には独自の決済スキームがあり、それらの仕組みを理解し、顧客に統合されたサービスとして提供。
サンフランシスコやシンガポールを含む6ヶ国の拠点で従業員は約500名。グロース・キャピタル・ファンドであるFTV Capitalにより時価総額10億ドルを超える。現在では約1000のeコマース業者が導入しており、5000万人以上の南米の消費者が、海外の多様な製品やサービスの決済に利用している。
ファイナンス、ライドシェア、不動産、配送、フィットネスといった幅広い分野から、ユニコーンや米国上場などの企業が登場しています。また、特段ブラジルが世界に先駆けて始めたサービスでなくても、十分な規模に成長する市場の大きさも魅力と言えるでしょう。
全4回に渡り、ブラジルのスタートアップシーンについて解説してきました。まだ日本での認知度は低いですが、急速に成長を遂げるブラジルのスタートアップシーンに少しでもご興味をお持ちいただければ幸いです。
11月22日には直接ブラジルでスタートアップエコシステムを感じていただくべく、日本からもゲストをお迎えし「第2回ブラジル・ジャパン・スタートアップ・フォーラム2019」を開催します。このフォーラムの様子も含めて、今後も様々な形でブラジルを含む南米のスタートアップシーンを日本の皆様にお伝えできればと思います。
中山充
株式会社ブラジル・ベンチャー・キャピタル代表
ブラジル・ベンチャー・キャピタル代表。ブラジル・サンパウロ在住。 1998年に早稲田大学卒業後、ベイン&カンパニー東京支社に勤務。その後、起業し10年間スタートアップの経営を行う。2011年スペインIEビジネススクールのMBAを取得。2012年より初の日本人スタッフとしてブラジルのベイン&カンパニーサンパウロ支社に勤務後、2014年にブラジル・ベンチャー・キャピタルを創業。ブラジルのシードステージのスタートアップへの投資育成を行う。 ブラジルで唯一の日本の投資家・企業向けのブラジル・ジャパン・スタートアップ・フォーラムや、日本でブラジル・アグリビジネス・フォーラムを主催するなど、日本とブラジルのスタートアップを繋ぐ活動多数。
著書「中小企業経営者が海外進出を考え始めた時に読む本」「未来をつくる起業家 ブラジル編」
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