ヤフー、ファッション通販大手「ZOZO」を買収--前澤社長は退任

 ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは9月12日、ヤフーによるTOB(株式公開買い付け)を受け入れ、ヤフーの傘下になることを発表した。ZOZO創業者かつ筆頭株主である前澤友作氏は、保有する株式36.76%のうち30.37%を売却する。ヤフーは最大で50.1%の株式を取得したい考え。ただし、この公開買付けの成否に関わらず、今後も独立した上場会社として、東証一部への上場は維持される。

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 また、9月12日付けで、ZOZO代表取締役社長の前澤友作氏が代表取締役ならびに取締役を退任。同日開催の取締役会において、取締役の澤田宏太郎氏が代表取締役社長兼CEOに就任することを決議した。前澤氏は自身のTwitterで「このタイミングで僕は代表取締役を辞任し、新社長に今後のZOZOを託し、僕自身は新たな道へ進みます」とコメントした。

 ヤフーは、今回の業務提携について、メディア事業および、コマース事業に対して大きな集客効果が見込めること、また2019年秋に開設予定の「PayPayモール」における協業シナジーが見込めることなどから、中長期的な企業価値向上につながると考えているという。

 具体的な業務提携内容としては、(1)PayPayモールへのZOZOによる出店、(2)ヤフーのメディアからZOZOTOWN(PayPayモールに出店したZOZOTOWNを含む)出店ショップへのユーザー送客、(3)ZOZOTOWNにおけるスマートフォン決済サービス「PayPay」の導入、(4)そのほか、付随するサービス導入のための協力および、PayPayモールへの企業参加における営業協力など、4つを例に挙げて今後協議することで合意しているという。

 ZOZOではこの提携により、ヤフーのユーザー層やヤフー経由でPayPayを利用するユーザーをZOZOTOWNへと誘導可能となり、同社サービスの購入者数および、会員数の飛躍的な拡大が見込めると考えているという。特に、中高年齢者層において高い利用率を有するヤフーからユーザーの誘導を受けることで、若年層のユーザーを顧客基盤の中心としてきたZOZOTOWNにとって、大きな補完効果が期待できると説明する。

 また、PayPayモールにZOZOTOWNが出店することで、同社のサービスを利用する顧客層が一層広がることに加え、PayPayモールの出店者がZOZOTOWNへ新規出店することによる取扱商品数の増加が期待できるという。さらに、決済手段としてPayPayが導入されることで、決済面における利便性の向上も期待できるとした。

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