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百貨店の伊勢丹が売る「プログラミング玩具」--売り場の“総監督”が名作を紹介

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 伊勢丹新宿店(東京都新宿区)の本館6階・玩具売り場に常設されているコーナー「“PLAY 21世紀の読み・書き・そろばん プログラミング」が好評だ。玩具売り場の一角に設けられたブースで、国内外の子ども向けプログラミング玩具を展示販売している。

 週末には、多くの家族連れがボードゲームや知育玩具を手に取り、あちこちのブースで時間を忘れて夢中になって遊ぶ姿がみられる。気に入った商品を2つ、3つとまとめて購入する保護者もいて大盛況だ。また、この玩具売り場では玩具の販売のみならず、親子でもっとプログラミングに親しんでもらうためのワークショップを数多く開催し、関心の高い親子連れで賑わいをみせている。

伊勢丹新宿店・玩具売り場の総監督であるバイヤーの西山裕慈さん
伊勢丹新宿店・玩具売り場の総監督であるバイヤーの西山裕慈さん

 伊勢丹新宿店の玩具売り場の総監督であるバイヤー・西山裕慈さんに、このコーナーのコンセプトや売れ筋の商品を聞いた。また、大型連休に開催される「未来のおもちゃ箱~STEAM FESTIVAL」など、伊勢丹が手がける子ども向けプログラミング関連のイベントについても話を聞いた。

3歳から思考力を鍛えられるパズル

——プログラミング教育を題材にした売り場を設置されていますが、特にPCで操作するソフトなどを扱っているわけではないのですね。

 はい、こちらの売り場では主にボードゲームや知育玩具を取りそろえています。

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——2020年から小学校でプログラミングが必修科目になることから、世の中の関心も高まっていると思うのですが、いまいちピンと来ていない方も多いのではないでしょうか。

 プログラムと一口でいっても、大人のプログラマのようにPCに向かって言語を書くだけではないのです。義務教育で始まるプログラミング教育の目的は、難しいPC言語を覚えることではないんですね。

 プログラミングに必要な「考える力」の習得、すなわち「プログラミング的思考力」の習得が本当の目的です。そこで必要となってくるのが、論理的思考力や問題解決能力、批判的思考力や想像力など様々なスキルなのですが、その力を伸ばすためにうってつけなのが、こちらの玩具売り場に取りそろえているボードゲームや知育玩具、ということになります。

——おもちゃと学びが一体化していると。確かにパズルなどのおもちゃを想像すると、推理力などの考える力は身につきそうですが、それも含めて「プログラミング的思考力」を身につける教材なのですね。

 そうですね。このコーナーには、まだ読み書きができない3歳からプログラミング的思考をトレーニングしていただけるおもちゃも販売しています。たとえば、こちらの「KATAMINO(カタミノ)」(税別5600円)はフランスの商品です。付属の問題集に沿って出題された課題をどうやったら解くことができるかを考える脳トレなのですが、この仕切り棒で空間を区切ることによって難易度が上がっていくんですね。

「KATAMINO(カタミノ)」
「KATAMINO(カタミノ)」

 カタミノで遊ぶことは、空間認識力のスキルを付ける作業をしていることになります。直感でブロックを好きに埋めていって、間違えていたら別の場所に変えるという動作は、「Aのブロックがこの場所にあると残りが入らないので、Aはこの場所ではない」というように、数学的思考が自然と身に付きます。

——確かに、仕切り棒を右にズラしていくことでレベルが上がるので、やりがいがありそうですね。

 問題は全部で500問ありますが、解答数は3万6057通りなんです。正解は1つじゃないところも面白さの1つですね。2人でも遊ぶことができるので、ぜひお子さんと一緒にチャレンジしてみてください。

数学的思考が自然と身に付く
数学的思考が自然と身に付く

Googleのプログラマが考案したボードゲーム

——このほかに、家族みんなで遊べるようなプログラミング玩具はありますか。

 私の一押しは「ROBOT TURTLES(ロボットタートルズ)」です。実はこのゲームは、Googleのプログラマが、自分の子どもにゲーム方式でプログラミングを教えるために開発したものなんです。対象年齢は4~108歳とほぼ全年齢で、4人までの複数プレイが可能です。もちろん1人でも遊べます。世界中で話題になったボードゲームなんですよ。

——このゲームではどのような力が身に付きますか。

 考えを“見える化”する仕組みが子どもの思考をぐんと伸ばしてくれます。ちなみにこれは競争するゲームではありません。主人公の亀(スタート)が宝石(ゴール)にたどり着くまでの道のりを、カードでプログラミングするものなんです。

「ROBOT TURTLES(ロボットタートルズ)」
「ROBOT TURTLES(ロボットタートルズ)」

 2人で遊ぶ場合を想定してお話ししますと、プレイヤーを「タートル・マスター(プログラマ役)」と「タートル・ムーバー(コンピュータ役)」に設定します。大人もしくは熟練者がコンピュータ役とします。

 先手はコンピュータ側。難易度を考えてスタートとゴールの位置を決め、障害物カードを配置して、問題を出題します。そして後手はプログラマ側。ゴールまでの最短コースを考えて、コーディング・カードを並べてプログラミングします。

 先手はカードの順番に亀を動かしプログラミングを実行します。コーディング・カードは「前進」「左へ方向転換」「右へ方向転換」「レーザー」「ファンクション・フロッグ」、そしてコマンドを取り消す「バグ」というカードがあります。

 最初にコンピュータ側が設定した障害物カード(「氷の壁」「石の壁」「木箱」)を乗り越え、宝石にたどり着くまでのカードを並べていきます。いちばん簡単なのは、1種類の障害物カード、次に2種類、そして3種類へと障害物を変化させることで難易度を変更できます。お子さんの年齢に応じて、これらを工夫してみてください。

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——一見シンプルなゲームのようで、かなりやり込めそうです。最終的に難易度を最大に上げると、どのような楽しみ方ができますか。

 バグを除く5枚のコーディング・カードのうち、「ファンクション・フロッグ」はいくつかのコードを繰り返すとき、1枚で代用できるカードです。このカードは、このゲームで最も難しいパートですが、本物のプログラミングの鍵でもあります。プログラマはコーディングをする時、論理的に効率的に、そして誰が見てもわかるように整理されたコードを書くことが重要ですが、それをこのゲームで体験することができます。

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