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20年後も自信を持って推せる家--ハウスマートが目指す公正、透明な家探し - (page 3)

加納恵 (編集部)2019年02月05日 10時54分
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営業担当者が本来の業務に注力できるようにシステム化を推進する

――不動産の仕事をしていく上で、特にデジタル化、システム化したいと思う部分はどこですか。

 営業担当者がとにかく大変だと感じるのは物件数の多さです。東京、神奈川の売り物件数は1万4000件くらいと言われていて、毎日200~300の新規物件が出ます。これでは営業担当者がパンクしてしまう。

 この売り物件情報を整理して、取捨選択し、提案すべき物件を絞り込む。物件の現在価値、将来価値もビックデータを元に分析する。この部分をシステムで担うことで、営業担当者は、周辺環境のより詳しいリサーチを行ったり、マンションの修繕履歴を確認したりと、本来すべき仕事に集中できます。

 物件の絞り込みや分析までシステムで出来れば、営業担当者を介す必要はないと思われるかもしれませんが、それは違います。ハウスマートではユーザーヒアリングを定期的に実施していますが、その時に感じるのは営業担当者の存在感の大きさです。最終的には人に相談したいというお客様はかなり多く、営業担当者とのコミュニケーションは重要なファクターの1つです。その部分に集中してもらうためにも、物件の絞り込み、分析はシステムが担うべきだと思います。

――その辺りが不動産テックの将来的展望と見ていらっしゃいますか。

 ハウスマートが特化する中古マンションは、新築物件に比べ価格が安く、家を見つける選択肢を広げられます。ただ、情報がわかりづらい、選びづらいといったデメリットもあるので、その部分を解決するテクノロジーは今後も増えてくると思います。

 不動産は情報非対称性とよく言われますが、私は透明性が低いと思っていて、これは集めた情報のわかりづらさが問題なのではないかと。透明性が高まれば、家を購入するまでの期間も短縮できると思っています。通常、家の購入までは半年から1年程度の期間が必要ですが、リスクがなければ即決もありえます。そうすることでより市場が活性化していけばいいなと思います。

 ハウスマートでは「住を自由に」というミッションを掲げて、10年後、20年後に後悔しない家探しをする仕組みづくりを目指しています。今は中古マンション売買のみですが、今後は賃貸や戸建てなど取扱種別や地域を広げていきたい。これには技術的チャレンジもかなりありますから、他社との連携も不可欠になるでしょう。

 強く意識しているのは、透明性と公正さ。物件を分け隔てなく選んでいただけるような仕組みを作っていくことを常に最重要視しています。

インタビュアー

赤木正幸

リマールエステート 代表取締役社長CEO

森ビルJリートの投資開発部長として不動産売買とIR業務を統括するとともに、地方拠点Jリートの上場に参画。太陽光パネルメーカーCFO、三菱商事合弁の太陽光ファンド運用会社CEOを歴任。クロージング実績は不動産や太陽光等にて3500億円以上。2016年に不動産テックに関するシステム開発やコンサル事業等を行なうリマールエステートを起業。日本初の不動産テック業界マップを発表するとともに、不動産テックに関するセミナー等を開催するほか、不動産会社やIT企業に対してコンサルティングを実施。自社においても不動産売買支援クラウド「キマール」を展開。2018年、不動産テック協会の代表理事に就任。早稲田大学法学部を卒業後、政治学修士、経営学修士を取得。コロンビア大学院(CIPA)、ニューヨーク大学院(NYUW)にて客員研究員を歴任。 

 

川戸温志

NTTデータ経営研究所 シニアマネージャー

大手システムインテグレーターを経て、2008年より現職。経営学修士(専門職)。IT業界の経験に裏打ちされた視点と、経営の視点の両面から、ITやテクロノジーを軸とした中長期の成長戦略立案・事業戦略立案や新規ビジネス開発、アライアンス支援を得意とする。金融・通信・不動産・物流・エネルギー・ホテルなどの幅広い業界を守備範囲とし、近年は特に不動産テック等のTech系ビジネスやビッグデータ、AI、ロボットなど最新テクノロジー分野に関わるテーマを中心に手掛ける。2018年より一般社団法人不動産テック協会の顧問も務める。

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