新型「iPad Pro」のUSB-Cポートは素晴らしい、「iPhone」にも是非

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2018年11月08日 16時00分

 Appleが米国時間10月30日に新型「iPad Pro」で独自のLightningポートを捨ててUSB-Cを採用したと発表したとき、私は目を輝かせた。

 Lightningは有能だが、私は喜んで手持ちのLightningケーブルの束を、Firewireケーブルや不思議に角ばったUSBコネクタのVGAケーブルなどが眠っているガラクタ箱に放り込みたい。

 なぜかって? USB-Cの方がApple製品をより多くのデバイスと接続できるという点で、Lightningより優れているからだ。USB-Cは、Appleのノートブックや多くのノートPCとAndroidスマートフォンで採用されている標準的なポートだ。Windows搭載PCやAndroidスマートフォンの存在に惑わされないエンジニアたちが住むAppleの閉ざされた世界で、USB-Cは現実の問題を解決する。

 われわれの世界には、旧型と新型を分断する互換性のないケーブルやアダプタがあまりにも多すぎる。USB-Cはよりシンプルで健全な未来を提示する。

「iPad Pro」の2018年モデルはUSB-Cポートで充電し、他のデバイスと接続する
「iPad Pro」の2018年モデルはUSB-Cポートで充電し、他のデバイスと接続する
提供:Sarah Tew/CNET

USB-Cのある生活

 USB-Cによる標準化のお陰で、ガジェット依存度の高い私の日常はよりシンプルになった。9月の私の体験を3つ紹介しよう。

  • あるカンファレンスで、MacBookと2台のスマートフォンを充電しようと部屋から部屋へと歩き回った。Macから頻繁にUSB-Cの充電ケーブルを抜いてGoogleの「Pixel 3 XL」に差して充電した。Lightningケーブルは持っていかなかったので、iPhoneは使い物にならなくなった。
  • Macで「Skype」通話のためのイヤホンが必要になった。Pixel 3付属のUSB-Cイヤホンがちゃんと使えた。
  • 夜、私はビデオをiPadで見るが、音楽や「Podcast」は2年前に買った「Pixel 2」で聞く。どちらでも3.5mmオーディオジャックの古いイヤホンが使えるが、このイヤホンはそろそろだめになりそうだ。買い替えてもいいのだが、3.5mmのジャックが消えつつある今さら?

 私の例ではPixel 3だが、USB-Cはサムスンの「Galaxy S9」や「Galaxy Note9」、「OnePlus 6T」や「LG V40」など、Androidのフラグシップ端末にとっての標準ポートだ。あなたがスマートフォンを充電しなければならなくなりそうな場所(自宅、職場、車中、友人宅)の数と手持ちのスマートフォンの数を掛ければ、USB-C充電がなぜiPhoneにとっても便利かが分かるだろう。

 私は仕事柄、平均的な人よりも持ちあるくガジェット数が多いが、普通の人々からそれほどかけ離れているわけでもない。私が体験する面倒は、普通の人々が、例えばホテルで仕事をしたり友人や同僚からデバイスを借りたりする際に体験することの先例になる。

 そして、こうした面倒は、私の人生にLightningポートが存在しなければ、かなり軽減されただろう。私がAppleのハードウェアしか持っていなかったとしても、USB-Cはタブレット、PC、スマートフォンに最適なポートだ。

USB-Cにできて、Lightningにはできないこと

 私がUSB-C支持者であるもう1つの大きな理由は、Lightningよりも良いハードウェアエコシステムがあることだ。少なくともこの技術が成熟して広まるにつれてエコシステムは拡大していくだろう。

 私は既に充電とイヤホンでUSB-Cの恩恵を受けているが、もうすぐ他のデバイスも来る。新しいiPad ProのUSB-Cポートは、カメラで撮影した写真やビデオの取り込みや、電子機器、ドッキングステーション、外部ディスプレイへの接続に使える。

 これは、iPad Proが本格的なノートPCになるための大きな一歩だ。iPad ProはPCのOSであるWindowsでもmacOSでもなく、iOSが稼働しているのだが。iPad ProのUSB-CポートでiPhoneを充電できるのも嬉しい。

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