山岸氏とともに壇上に登場したKibiroは、同社が開発したコミュニケーションロボットだ。法人向けモデルはプレゼンテーション、アンケート収集、リコメンド、ログ収集などの機能が搭載され、受付・接客の支援やマーケティングに活用できる。なお、個人向けには“見守り支援ロボット”として離れて過ごす子どもやシニアを遠隔地から見守り、コミュニケーションする機能を搭載したモデルを提供している。
ここから、マーケティング&コミュニケーションにKIBITやKibiroを活用した事例紹介が始まった。まずは、「出会った顧客を離さない」ために金融機関の受付に導入した事例だ。来店客の興味を惹き、スタッフの工数を減らしながら情報提供をするため、Kibiroを導入した。
受付に設置したKibiroが動体検知すると、自動的に案内を開始。さらに、客の属性や時間帯で提供する情報を出し分けるターゲティングも可能だ。ターゲティングは目の前にいる客をカメラで認識し、年齢と性別を判定、時間帯と組み合わせて、最適な発話やスライドを表示する。たとえば、20代女性には積立NISA、30代男性には住宅ローン相談会、50代男性には生前贈与サービスの情報を、営業時間内には窓口情報、受付時間外はセミナーやキャンペーン案内など、あらかじめ設定した内容に基づき、Kibiroが自動的に情報を出し分け提供する。なお、コンテンツの設定は顧客が自由に簡単に行うことが可能だ。
また、Kibiroは簡単な質問やフロア案内にも対応する。問い合わせの40〜50%は10〜20種類のクエスチョンに整理できる。よくある質問への回答をKibiroに任せれば、スタッフはその時間を活用して人にしかできない別の業務を行える。この企業では12月にKibiroを導入し、現在も稼働中だ。Kibiroがいつどのような対応を行い、お客様の反応はどうだったかという情報がログとして残っているため、そのデータを解析し、Kibiroの設定を調整していけばさらに効果的な接客や情報提供が可能になる」と山岸氏は述べた。
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