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50万円の副収入を実現するスペースシェアリング--自宅を貸し出すホストの本音

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 スペースマーケットおよびリノベるは1月25日、シェアリングエコノミーと投資の勉強会「LIVE×PUBLIC ACADEMY Vol.1」を開催した。第1回となる本イベントでは、スペースマーケット 代表の重松大輔氏による基調講演や識者の対談などを行ったが、本稿ではスペースマーケットで実際に物件を貸し出している太田広志氏と貝塚健氏に対するインタビューの内容をご報告する。なお、司会は東京急行電鉄の加藤由将氏、オブザーバーとしてリノベる 取締役 大森章平氏と重松氏が参加した。

現役ホストが語るスペースレンタルの物件購入から運用まで

 スペースマーケットは場所を貸し借りするシェアリングエコノミーサービスを提供している。サービス開始から4年で掲載スペースは日本全国1万2000件まで成長し、多くの利用者がイベントスペースや会議室、パーティルームとして活用しているという。「月収+50万円!?のリアル」と題した事例インタビューでは、スペースマーケットを通じて自宅や賃貸物件を利用者に貸し出している2名のホストに対してテーマごとの質疑応答が行われた。


東京急行電鉄 加藤由将氏

 リノベるで営業として勤務する32歳の太田氏は、笹塚駅より徒歩4分、約40平方メートルの中古マンションを1680万円で購入し、貸し出しを行っている。自社サービスを利用したリノベーション工事で855万円を投資して、平均利益は月27万5000円(表面利回りは13.5%)。築44年と古い物件だが、大規模修繕工事の実施や管理面を考慮して選択した。本来は自宅として購入した物件だが、稼働率が高く、週末の土日が埋まってしまうケースが少なくないという。その場合は漫画喫茶やカプセルホテルを利用しているが、自宅を別に借りると住宅ローンの対象から外れてしまうため、利回りが高ければ2件目の物件購入も思案しているそうだ。


Spacemarketホスト 太田広志氏

 スペースマーケットの貝塚氏は、後楽園駅徒歩8分のマンションの1室をオーナーの許可を得た上で貸し出している。2017年11月に開始したばかりで、平均利益率は算出できないが、30〜40万円程度の売り上げがあるという。マンションの隣には大手酒類小売店があり、パーティ目的で借りたゲストの利便性や運用効率を考慮して決断。単価調整を行いながら人気物件に押し上げたと語る。貝塚氏はあくまでも個人の副業としてタイムシェアリングを選択しているが、スペースマーケットに勤める社員の中には自宅の空いている部屋を貸し出している社員もいるという。出勤中の時間など自分が利用していない時間を有効活用できるそうだ。


Spacemarketホスト 貝塚健氏

 レンタルスペース運用で苦労するのは両者ともゲストの行動だという。「注意事項をあらかじめウェブサイト上に書いても、電話で質問されるケースがある。また、1度トイレが詰まったトラブルも。最終的には業者に依頼し、工事費で約10万円支払った。トラブルが起きた週の利用ゲストは100人近いため、加害者は特定できない」(太田氏)。「民泊も同じだがゴミ出しだけは人の手が介在する。ペットボトルなどは持って帰って頂くが、パーティの場合は手間を軽減するため清掃業者にお願いするようになった。『部屋が汚い』というゲストの評価が入るとマイナスになるため難しい」(貝塚氏)そうだ。

ひと月で68万円の売上も可能、ポイントは写真と内装


スペースマーケット 重松大輔氏

 司会の加藤氏が最高売上金額を尋ねたところ、太田氏はひと月で68万円、貝塚氏は41万円と回答する。「仙台から訪れたゲストからパーティ後に『泊めてほしい』という希望があった。宿泊を受け入れるコトはできないが、貸出時間を物理的に延ばせば(金額は)もっと増えると思う」(太田氏)。「大学生が朝まで飲みたいというリクエストは少なくないが、夜中まで大騒ぎして近隣トラブルにつながると困るので、トラブル回避のため、内容を聞いてお断りすることもある」(貝塚氏)とホスト側ならではの悩みを吐露した。タイムシェアで成功するポイントとして、「見た目で分かりやすいリノベーション。自分の部屋はパーティや撮影目的が多く、内装にこだわることでゲストの需要は高まる」(太田氏)。「そのあたりの重要性は以前から感じていたので、(部屋の)写真はセミプロフェッショナルにお願いした。多種多様なゲストが異なる目的で利用するため、利用用途に幅を持たせるのが大事」(貝塚氏)と、それぞれ注力点を語る。

 初めて利用するゲストはウェブサイトやアプリケーション上の写真で判断するため、「空間を選ぶ上でデザインは重要。Airbnbを研究すると写真に注力している方が多いため、弊社も撮影にこだわってブランド構築を行った。だが、実際の物件と違うとゲストからクレームが来る」(重松氏)と述べ、ゲストが空間演出をイメージしやすい写真が重要であると語った。


リノベる 取締役 大森章平氏

 それぞれのホストに運用リスクを訪ねると、「夜21時から朝5時までマンションの玄関に設置したオートロックが稼働するのだが、その時間帯にゲストが外出するとトラブルにつながる」(太田氏)。「(前述した)大学生の飲み会による近隣トラブル回避のための工夫。ホスト側としてはリスクを軽減するため、ウェブカメラで行動を監視していることを強調する。また、利用前・後に電話を入れるのも大事。レンタル時に見られていることを丁寧に伝えることでトラブルは軽減する」(貝塚氏)と、それぞれ具体例と解決案を提示した。

 最後に収益以外で得られるものを問われると、「部屋に置いたゲストノートのコメント。『ありがとうございました』など残してくれる方が多く、コスプレイヤーの方はイラストも書いてくれる。とある利用者からは『太田さんは幸せですか?』と面白いコメントも。また、残置物として未開封のビールなどを頂くこともあります。逆に『今日は何も置いていけません。ごめんなさい』というコメントもあり、モチベーションアップにつながる」(太田氏)。「同じくゲストから頂く感謝の言葉。使用後の電話でお褒めの言葉を頂くと、貸してよかったと心から感じる」(貝塚氏)と、それぞれゲストとの交流を1番に挙げた。民泊やタイムシェアリングは多くの課題を抱えているが、このように心の交流につながる「よい文化は残して行きたい」(加藤氏)。

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