「WeChat」を利用した電子IDシステム、中国広州で試験運用

Zoey Chong (CNET News) 翻訳校正: 水書健司 長谷睦 (ガリレオ)2017年12月28日 12時03分

 中国では、財布はもはや過去のものになるかもしれない。

 2018年以降、中国在住者は、「WeChat(微信)」に登録済みであれば、身分証明書を家に忘れる心配をする必要はなくなりそうだ。

 広州市政府は現地時間12月25日、中国で初となる「WeChat身分証明カード」の第1弾を発行した。翌26日の新華社通信の報道によると、このカードを使えば、市民は顔認証技術によって身分を証明できるようになるという。このプログラムは、2018年1月には中国全土に展開されるとみられる。

 この電子IDカードは、中国政府が発行する従来の身分証明書と同様の機能を持つ予定だ。認証済みのユーザーは、スマートフォンで自分の顔をスキャンするだけで、ホテルのチェックイン、政府が提供する公共サービスの申請など、IDカードが必要とされることは何でもできるようになる。ユーザーの本人確認は、人工知能(AI)システムによって行われるという。

 WeChatは「WhatsApp」と同種のソーシャルメッセージングプラットフォームで、登録ユーザー数は9億8000万人に達するという。14億人近い中国の全人口の過半数だ。WeChatを運営するのは、中国のテクノロジ大手企業である騰訊(テンセント)だ。2017年11月には、アジアのテクノロジ企業で初めて時価総額が5000億ドルを超えた。同社は、8月に違法コンテンツに関連する捜索を受けており、今回の動きは中国政府の信頼を回復するべく行っている取り組みの一環と考えられる。

 カードの申請者は、WeChatアプリの顔認証技術を使った本人確認が可能となっており、バーチャルIDカードが承認される。

 このプロジェクトは、身分証明の精度を高めるものとして期待されている。広州市南沙区公安局所属のYan氏によると、人間が人物の確認を15%の確率で誤る可能性があるのに対し、AIはわずか1%の誤認率で正しく身分の認証ができるという。

 このシステムはプライバシーの保護と、個人情報盗難の防止にも役立つ。これはデータが暗号化されているためで、ユーザーが身分証明書のコピーを取っておく必要はなくなり、誰かに個人情報にアクセスされる恐れもないとYan氏は述べた。

「WeChat」を利用した電子IDシステム
提供:Zhang Peng/LightRocket via Getty Images

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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