Barack Obama前米大統領が、大きな権力を持つ立場にいる人々に対し「分断を生むためにソーシャルメディアを利用するな」という厳しい忠告を与えた。
Twitterで名前を出さずに特定の人物について言及する「subtweet(サブツイート)」などのことを指しているのだろう。
Obama氏は、英BBCが現地時間12月27日に放映した英国のHarry王子とのインタビューで、ソーシャルメディアが「一般市民の対話をむしばんでいる」 と述べた。このことが偏見を助長し、公の場での会話をより困難にしているという。
「主導的立場にあるわれわれは皆、インターネット上に共通の空間を再現できる手段を見つける必要がある」とObama氏は述べ、「インターネットの危険性の1つは、人々がまったく異なる現実を捉える可能性があることだ。自分が今抱いている偏見を助長する情報の中に囚われてしまう可能性がある」とした。
9月にトロントで開かれたInvictus Gamesで行われたこのインタビューの中で、Obama氏は、偏ったツイートで知られるDonald Trump米大統領を具体的に名指しすることはなかった。しかし、言論の自由に関連してObama氏は指導者らに対し、Twitterなどのサイト上でのソーシャルメディアの利用には慎重を期すよう促した。
「問題は、いかにして社会の分断化を招くことなく、共通の土台を見つける努力を続けつつ、多様な意見や多様な見解が表明できるような形で、この技術を活用するかだ」と同氏は述べた。
Obama氏は、オンラインから離れて実際に会って話し合うことが人々にとって重要だと述べた。「インターネット上ではすべてが簡略化されており、実際に会って話し合ってみると複雑な問題であることが分かるというのが、真実だからだ」と同氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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