ほとんどの家主は、借家人がAirbnbでアパートを又貸しすることを認めていない。多くの場合、それを認めればリスクが増大するにもかかわらず、家主にとっては何の利益もないからだ。だが、フロリダ州の大手不動産開発業者が新たな試みに取り組んでいる。Airbnbとの提携だ。
Airbnbによると、同社はNewgard Development Groupと提携して、フロリダ州キシミーにある総戸数324戸の建物で、短期の賃貸を認める予定だという。この建物に住む借家人は年間で最大180日、自らのアパートメントをAirbnbで自由に賃貸することができる。ただし、注意事項が1つある。借家人は賃貸で得た収入をNewgardと分け合わなければならない。
この提携は、「ホームシェアリングを奨励し、皆に利益をもたらす解決策を作り出すことで、さまざまな障壁を取り除くものだ」とNewgardの最高経営責任者(CEO)のHarvey Hernandez氏は声明で述べた。
AirbnbのGlobal Multifamily Housing Partnershipsでディレクターを務めるJaja Jackson氏は声明でこのように述べた。「この提携は、家主と開発業者、Airbnbが協力して皆にとっての価値を生み出し、借家人により良いサービスを提供できることを示している。提携の狙いは、より多くのホストがより簡単に自分のスペースを共有できるようにすることだ」
AirbnbとNewgardは両社のパートナーシップを「Niido」と呼んでいる。このアプローチの下で、両社はNewgardの居住者に自分のアパートをAirbnbで賃貸するためのツール群を提供する。ゲストのチェックインや掃除、リネンサプライなどのサービスをサポートする「Niido」アプリなどだ。
これは始まりにすぎない、と両社は述べた。両社は、特に短期の賃借者や旅行者への又貸しを想定した、新しい「Niido」アパートメントおよびビルの設計に今後も共同で取り組んでいく計画だ。それらの設計は、キーレスエントリや共用スペースなどの特徴を備える。
「生活費の上昇に伴い、賃貸アパート居住者は経済的に厳しい状況に置かれている」とHernandez氏は述べた。「Niidoのユニークな複数戸住宅のシェアモデルは、ゲストの体験を向上すると同時にテナントに副収入をもたらすことで、今ある問題に対して強力な解決策を提供する」(同氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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