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樋口監督が「シン・ゴジラ」のPS VRデモコンテンツに大興奮--映画撮影秘話も語る - (page 2)

佐藤和也 (編集部)2016年08月04日 07時30分
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ゴジラの手が小さいのは「初代作がそうだったから」

  • ネタバレに配慮したトークだったものの、撮影秘話ではかなり踏み込んだところまで語っていた

 本作におけるゴジラのデザインについて。佐藤氏はゴジラのデザインとして守るべきポイントはいくつかあるものの、それ以外は庵野氏と樋口氏の意向を尊重したものになったという。樋口氏は、人が入る着ぐるみのようなものは前提にしないこととし、初代作のデザインに近くなったという。樋口氏によれば、シリーズを重ねることによって対決ものが中心となり、ゴジラのデザインも人間っぽくなっていったと指摘する。

 本作のゴジラは手が小さいという意見にも、「初代作がそうだったから。最初は破壊するだけの存在だったが、対決ものになっていくうえで、手が長くなって人間っぽくなった」と樋口氏は語る。佐藤氏も恐怖の象徴としてのデザインが関係者内の頭の中にあり、そのイメージが初代作のゴジラにあったのではと付け加えた。

 本作のこだわりについて、樋口氏は“本物のこだわり”を挙げ「映画的なウソで本物らしく見せるということはしない。わからないことはあらゆる手段を使って徹底的に調べる」と一言。佐藤氏も、映画として用意できない物があったり、代用品を使わないといけないとなったときは、庵野氏がそのシーンごとカットしてしまうぐらいに、本物しか用意しないというのが基本にあるという。

 災害対応の施設となっている、有明にある東京臨海広域防災公園にあるオペレーションルームを撮影で使ったことに触れ、地震などの災害が発生した場合には30分以内に撤収することが条件としてあったため、すぐ搬出できるように機材の配置を綿密に行ったほか、実際に30分で撤収するための練習まで行ったと振り返った。

樋口氏がPS VRに大興奮。「予約が取れない」

  • 秋山賢成氏(右)

 SIEJAの秋山賢成氏が加わり、今回のPS VR向けデモコンテンツにまつわる話題へと移った。秋山氏は制作のきっかけとして、PS VRを東宝サイドに体験してもらい感銘を受けたところから始まり、VRでゴジラの体験を拡張できるのではと打診を受けたと経緯を語った。

 佐藤氏はVRについて率直に「映画にとっては驚異」と一言。「VRは見たいところを見ることができて体感できる。相乗効果もあると思うがライバルでもある。その意味では、今回のコラボは挑戦的な意味あいもある」と語る。

 樋口氏は、どういうアングルで映像を見せるかという「フレームを切る」、複数の絵を続けて見せることによって印象を操作する「カットを割る」という映画の要素がVRではなくなるとし、「映画のように見えて、映画では絶対できないことがVR。逆に、VRでは映画のようなことは絶対できない。違う体験のジャンルで面白さがあり、VRはいかにゲーム的なものを拡張していけるかだと思う」とコメントした。

 秋山氏は、前述のようにVR空間に登場するゴジラのCGデータは映画で使用しているものをそのまま使っているため、本物であることを強調。さらに史上最大のゴジラという点を表現するために、ゴジラと自分との距離感、そして足音などの音響面でもこだわっているという。佐藤氏は映像で大きさを表現するには、カメラを引いたり振り上げるようなアングルで見せるしかないが、VRでは自分の動きで体感できるので、大きさの表現を最大限生かすことができるのはVRのメリット」と語った。

 佐藤氏はすでにVRデモコンテンツ体験していたが、樋口氏はまだ体験していないということで、ステージ上で初めて体験。「おお、やべぇ」という第一声に続き、驚いたりうめいたり、なかには「熱い!」という言葉も飛び出すなど、VR空間に入り込んでいる様子が受け取れた。

PS VR 樋口監督 シン・ゴジラ
PS VRを装着した樋口氏。VR空間のなかのゴジラに大興奮していた

 一通り体験したあと、樋口氏は興奮気味に体験したコンテンツを絶賛。実は登場時のあいさつで、「予約争奪戦に参加したが、予約できない」とPS VRが欲しいことを明かし、終了時のあいさつでもじっとPS VRを見つめ「本当にほしい」。フォトセッションで手にしたPS VRをそのまま持ち帰ろうとするしぐさも見せるなど、本気で気に入っている様子がうかがえた。

 ちなみに筆者もVRデモコンテンツを体験。巨大な尻尾が見えたかと思いきや、遠くの高層ビルから姿を現すゴジラ。そして足音が次第に大きくなり、じりじりと近づいてくる。時間にしては短いもので、コントローラの操作もなく見ているだけのコンテンツではあるが、それでも長い時間VR空間の中にいたようにも感じ、また単に迫力があるという驚きや感嘆だけではなく、近づいて来ることへの“怖さ”も感じた。ひとつ拡張されたシン・ゴジラの世界が広がっていると思った次第だ。

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