米通信大手Verizon Communicationsが、米Yahooの一部または全部門の買収に関心を寄せており、このほど責任者を指名したという。Bloombergが報じた。Verizonは目下、モバイル動画部門およびモバイルコンテンツ部門の強化に取り組んでいる。
VerizonはYahooの資産を取得する可能性を探るため、Verizon傘下のAOLで最高経営責任者(CEO)を務めるTim Armstrong氏をその責任者に指名したという。
ただし、Verizonは正式な交渉を始めたわけではなく、Armstrong氏は予備的な話し合いを始めただけだとBloombergは伝えている。
Armstrong氏は、AOLが44億ドルでVerizonに買収されたときにAOLのトップを務めていた人物であり、Verizonによる過去のさまざまな買収に深く通じているとみられる。
VerizonがYahooに関心を抱いたのは2015年12月のことだとされる。Yahooはその後、予想を下回る決算結果を明らかにするとともに、4億ドルのコスト削減を伴う売上拡大策を発表した。
Yahooの会長であるMaynard Webb氏は2月初め、次のように述べた。「取締役会はまた、経営計画を実行に移しながら新たな戦略的オプションを探ることが、当社の株主に最善の利益をもたらすと確信している。Alibaba株式を当社の事業から切り離すことが今も最優先事項であり、当社の価値を最大化する最短経路だ」
一方、物言う株主として知られる投資会社のStarboard Valueは、Yahooの取締役会に公開書簡を送付し、Yahooの改善計画に不満を表明している。
「取締役会が大きな変革の必要性を認めようとしないのであれば、株主投票を実施して取締役会の大半のメンバーを入れ替え、株主の利益を代表して開かれた心と新たな視点で状況に対応する取締役を迎えることが必要になるだろう」と、Starboard ValueのJeffery Smith氏は記している。
YahooのCEOを務めるMarissa Mayer氏は、改善に向けたYahooの取り組みについて、「Yahooの変革をさらに加速する」ものだと述べ、「これは、製品とリソースにおいて大胆な転換を迫る強力な計画だ」と語っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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