そしてライセンスフリーであること、さらに標準的な実装がオープンソースで公開されている(※)ことにより、WebRTCは「ウェブ以外」にも広がっている。
例えばiOSやAndroidと言ったモバイルOS上でも直接WebRTCは動作する。そのため、モバイルアプリ同士、そしてモバイルアプリとデスクトップWebブラウザなど、デバイス/プラットフォームを選ばずにWebRTCは動作する。例えばGoogleハングアウトは、iOS/Android/各種デスクトップブラウザと言ったさまざまなプラットフォームをまたいで、複数人が参加できるビデオ会議を実施できる。
WebRTCの汎用性は、それだけにとどまらない。スマートフォンをコントローラ/ハブとして動作するロボット技術でも、通信部分にWebRTCが使用されることは珍しくない。またIoTデバイスにおける通信においても、Bluetoothなどと並んで、WebRTCは必ず候補に挙がる選択肢の1つである。
例えばV-Sidoというロボット制御OSは、Webやスマートフォンからロボットを遠隔操作できるAPIを備えているが、通信にWebRTCを用いているおかげで、ロボットと映像・音声のやり取りを行うことができる。
家庭用ホームセキュリティカメラ「Withings Home」は、IoTデバイスとしての利便性と可愛らしいデザインを両立させ話題になったデバイスであるが、やはり内部的にはWebRTCを使用している。
このように、Webブラウザ同士を直接(P2Pで)つなぐための技術として考案されたWebRTCは、今やロボティクスやIoTといった分野でも活用されうる、汎用的な技術として注目されている。
※ こちらで、GoogleがWebRTCの標準的な実装を公開している。
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