朝日新聞社は10月14日、同紙1面コラム「天声人語」を女性声優が読み上げるiOSアプリ「聞かせて天声人語」を公開した。2014年3月から2015年6月までに掲載された天声人語の中から、「(内容が)やわらかめのもの」(同社担当者)を中心に30編を選定。アプリのオリジナルキャラクターがシナリオに沿って各話を読み上げる。Android版の開発は未定だ。
高校の放送部に所属するオリジナルキャラクターが朗読コンテストでの優勝を目指し、練習のために天声人語を読み上げるといったシナリオ。ユーザーは、天声人語の読み上げ後に出題される、天声人語のテーマに準拠した5題の時事問題クイズに正解することで、コレクション要素のあるアイテムやボイスコンテンツを獲得できる。
オリジナルキャラクターの声優には、瑞沢渓さん、柚原有里さん、やなせなつみさんを起用。また、キャラクターの企画や声優のキャスティングなどを手がけるディヴァージュの協力で、「けいおん!」などに出演した竹達彩奈さん、「進撃の巨人」などに出演した三上枝織さんを起用した。
同アプリの主要ターゲット層は、高校生や大学生。新聞の購読者が相対的に少ない世代に対し、声優を起用したサービスで新聞に触れるきっかけを作りたい考えだ。なお同社では過去に、本紙の販促物として、天声人語をアナウンサーが読み上げるコンテンツを制作したこともあった。今回の取り組みを通して、「天声人語はコラムでありニュースではないので、淡々と読むより、声優などに感情を込めて読んでもらうほうがよい」(同)との気づきもあったそうだ。
同アプリは一部アプリ内課金制。ダウンロードは無料で、30編のうち15編は無料で聞ける。残りの15編は、1編120円または2編セット250円で購入できる。
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