同日にはトヨタメディアサービスのウェブマーケティング事業部 部長である高橋和巳氏が登壇した。同社では、2014年にMarketing Cloudを導入し、タイで新型の「カムリ」が発売されるタイミングでキャンペーンを展開。サイトの閲覧履歴などから購入候補者を約1900人ほどに絞り、メールやショートメール、コールセンターなどからキャンペーン情報を送ったところ、現地のモーターショーで48人の顧客が購入まで至ったという。
高橋氏も「タイでは2013~2014年は景気が低迷していたが、わずか3週間で48人が成約したのは大きな成果」と手応えを語る。今後は、ウェブサイトやデジタルマーケティングがどれだけ販売に貢献しているかを分析するため、PDCAを回していく。さらに9月にタイのオフィスをリノベーションし、同社のデジタルマーケティング戦略の中心的な機能を持たせたいとしている。
日本ローンチから1年が経ち、順調に導入が進んでいるMarketing Cloudだが、特に苦労したのは「システムやテクニカルなものよりも人の部分」だと笹氏は振り返る。同社では、外部からエキスパートを呼び社内でコンサルタントを育成すること、そして外部の販売パートナーにそれらのスキルを伝えることを同時に進めたという。
また、顧客にもマルチチャネルのデジタルプラットフォームのプロジェクト経験者は少ないため、パートナーと同じようにコンサルタントが必要だったという。「最終的に、コンテンツやタイミング、チャネルは顧客に決めていただくことになる。それらをディスカッションしながら進めるのは我々も初めての経験で勉強になる1年だった」(笹氏)。
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