緩やかな雰囲気と近い距離感、公開結婚式で感動--初めて徳島「マチ★アソビ」に行った話 - (page 2)

近い距離感と緩やかな雰囲気が魅力的

 開催前日に現地入りして会場を少し見て回ったのだが、新町川東公園のステージは写真で見ていた印象よりもはるかにコンパクト。実際に当日はステージイベントも見たりしていたのだが、後ろのほうで立っていても登壇者の顔がしっかり見えるほど。「ハッカドール」のステージはすぐそばで取材をしていたのだが、観客との距離も本当に近く、手を伸ばせば届くんじゃないかと感じられるほどだ。

 声優やアーティストのステージイベントに目が行きがちだが、アニメ・ゲーム関係者のトークショーも、こういった距離感の近さからかここだけの話題が飛び出すことも多く、こうした場に集まるファンを間近で見ると刺激になると語っていた方もいた。

 筆者が見ていた範囲となるが、アニメやゲームなどメディアミックスプロジェクトとして展開する「VALKYRIE DRIVE」のトークショーでは、「おっぱいっていいよね!」という直球なタイトルが付けられ、さらに“爆乳プロデューサー”の異名を持つマーベラスの高木謙一郎氏とアニメ監督の金子ひらく氏が、いたって真剣におっぱいに対するこだわりを語ったほか、メディアでは書きにくい話題を連発。こういったトークもマチ★アソビらしさなのかもしれない。

 またDonutsは、スマホゲーム「Tokyo 7thシスターズ」のキャスト陣を交えたトークイベントを実施。Project 7thの総監督を務める茂木伸太郎氏は、初参加となった前回のマチ★アソビでのステージイベントで、集まったファンの姿を目のあたりにしてすごく刺激を受けたと振り返り、いつか徳島に恩返しがしたいと語っていた。

  • 「VALKYRIE DRIVE」トークイベントより、左からアニメ監督の金子ひらく氏、アニメ版の処女(とこのめ)まもり役の声優・井澤美香子さん、コンシューマ版のプロデューサーを務めるマーベラスの高木謙一郎氏、トークイベントの名前を付けたアニメ版宣伝担当を務めるKADOKAWAの弓岡雅子さん

  • 「Tokyo 7thシスターズ」トークイベントより、左からProject 7th総監督の茂木伸太郎氏、春日部ハル役の篠田みなみさん、天堂寺ムスビ役の高田憂希さん、角森ロナ役の加隈亜衣さん、晴海カジカ役の高井舞香さん

 パラソルのブースを見れば新人の声優やアーティストのサイン会が行われているほか、街中では関係者やコスプレをした参加者、着ぐるみなどが歩いていたり……。そんな光景のなかに、ごく普通にスーパーなどで買い物をする地元の年配の方の姿も。ブースを見ても特定のコンテンツに偏ったものではなく、囲碁のブースが出ていたり、釣り大会などのイベントが開催されていた。初日となる3日は人出も多 かったが、落ち着いたころには関係者とファン、関係者間でも談笑する光景も見られるなど、どこか緩やかな雰囲気が包み込んでいると感じた。歩き回って、その光景を眺めているだけでも楽しく感じたほどだ。

  • コンテンツやアーティスト関連のブースが並ぶなかで目立っていた「囲碁ブース」。囲碁の遊び方などを教えていた

  • 街中を歩く着ぐるみ。こちらはスクウェア・エニックスの「ガンスリンガー ストラトス」より

  • 少し変わったところでは、東新町商店街の「だんぼっちブース」で開発中のダンボール製テーブル筐体を展示

  • Oculus Riftを活用したVRコンテンツを自ら制作して出展した「スマイル☆シューター」プロデューサーの「キュゥ☆」こと大野誉政氏

 ブースの中では、かつて取材したことのある2次元アイドルコンテンツ「スマイル☆シューター」も出展していた。Oculus Riftを活用し、アイドルたちが歌って踊る姿をヘッドセットで見ることができるというVRコンテンツを展示していた。コンテンツ面はプロデューサーである大野誉政氏自ら制作したという。

 初期のころがどうだったかはわからないが、かなりの人出があるなかでもこのような距離感と空気感を維持できているのは、もちろん積み重ねもあるだろうが、ゲストや関係者と来場者であるファン、運営するスタッフの絶妙な信頼感で成り立っているのではないだろうか。魅力に感じる部分は人それぞれだと思うが、少なくとも今の状態は“人が人を呼ぶ”循環に入っているように見受けられた。

  • 眉山山頂より。実は後述する公開結婚式のあとに登ったもので、一時的に雲が厚くなっていた

 こと筆者においても、いろんな関係者や知人にお会いした。正直なところ、ここは東京都内なんじゃないかと錯覚するほど、会場付近を歩いていると知り合いの関係者に遭遇。ほかにも都内に遠征してくる地元の知人や、逆に都内から運営スタッフの手伝いに来た知人にも出会ったり。阿波踊り会館では、取材したことのある企業の方とばったり出くわしたうえ、一緒にロープウェーで眉山へ登った……なんてこともあった。あいさつもさせていただいたり、食事で談笑したりと、そういった面でも来たかいがあったと感じている。

  • 夜間には橋がライトアップ。ボードウォークも日中のにぎわいとは一転して静かだった

 滞在したのが2~4日と最終日までいられず、また例年春の見どころとなっている、橋の下に飾られた巨大ギャラリーをボートに乗って真下から見ることができる「橋の下美術館」を体験できなかった……。2日には散策として沖洲方面まで市営バスで出掛けたりしたものの、イベントも市内を見て回るのも時間が足りないと感じた次第。少なくとも現地に行かないとわからない空気感を肌感覚を味わえたことは大きく、また来る機会があればと思う。

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