尾花氏 古くはデータウェアハウスの構築、ビジネスインテリジェンス(BI)導入の流れがあって、今はMAでデータを扱いましょうといいます。それは紙のデータだったものがデジタル化した瞬間から、ずっと脈々と受け継がれて生きているものです。
これまで面倒を見てきたし、その横を併走してきたのが情報システム部門です。その対象となる業務が、今はマーケティング部にも広がったという捉え方なのかなという気がします。とはいえ、ベンダーとしてはぶっちゃけた話、情報システム部門で出てこない方が話が早くていいということはありませんか。
岡本氏 私も昔は営業をやっていましたが、商談期間が長くなってしまうケースもありますし、抵抗感で商談がそもそも消滅してしまうケースもありました。
中村氏 昔のイメージで言うとおっしゃる通りで、情報システム部門はどちらかというと抵抗勢力のイメージがずっと強かった。私のイメージでは、抵抗の本質的なところというのはどちらかというと個人情報、そもそも(データという)顧客資産や個人情報を外部に預けるのかという時代があった。そこが1番厳しかったんですね。
尾花氏 本当に義務感に駆られて誰がストッパーになるか考えたとき、「俺がなるしかないよな」と言ったのは情報システム部門の真面目な人ということです。
福田氏 私の営業としての顔から言えば、確かに商談をサクサクととっていきたいのであれば、そういう考え方もあると思います。でも、そういう顧客は長続きせず、定着しないケースが多い。情報システム部門に限らず、例えば社長や経理が商談に突然出てくるケースが多くありました。それまでは全然関与しなかったのに。
でもそういう人たちの注意が高まると、何とかして成功させなければならないということになります。やはり最初にいろいろ言われることがあっても、情報システム部門が出てくるとプロジェクトが大きくなっていくと思います。それはITに限ったことではないと思います。
尾花氏 ちゃんとしたプロジェクトになりますよね。
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