さらに印象深かったのは、一般的な検索においてはAndroid TVの方がAmazon Fire TVよりもずっと優れていたという点である。「fantasy movies」(ファンタジー映画)はいずれの製品でも認識されたが、Nexus Playerでは「ロード・オブ・ザ・リング」や「ハリー・ポッター」といった有名どころの映画が表示されたため、(Amazon Fire TVの検索結果の上位である「インクハート/魔法の声」や「阿修羅城の瞳」と比べると)より適切な結果を返してきたと言える。また、「science fiction new releases」(最近リリースされたSF)を検索した場合も、Nexus Playerの方がより適切な結果(例を挙げると「トランスフォーマー/ロストエイジ」や「ダイバージェント」といった映画や、「The 100」や「エージェント・オブ・シールド」といったテレビドラマ)を返してきたうえ、YouTube動画とテレビ番組が分けて表示された。その一方でAmazon Fire TVの検索結果の上位には「プライミーバル」(2007年のテレビドラマ)や「Xファイル」(1993年)が入っていた。
繰り返しになるが、Android TVによる検索ではNetflixやHulu Plusといったその他のアプリを検索してくれないという問題がある。つまり検索対象は、Google Play Movies & TV やGoogle Music、YouTubeからのみとなっているのだ。
その一方でAmazon Fire TVは、「Crackle」やHulu Plusの結果を返してくれる(Netflixの結果も返ってくると約束されているが、まだ実現されていない)。しかし、こういった結果はAmazon Instant Videoからの検索結果とは別の画面に表示される。また前編でも書いたが、Rokuはどの製品よりも多くのサービスを検索し、価格の安い順に表示してくれるうえ、「iOS」用やAndroid用のRokuアプリを使用することで音声検索も可能になる。
Googleは音声検索の拡張も開発者に託している。同社の広報担当者は筆者に対して、「われわれはどのようなアプリでも音声検索をサポートできるよう、オープンなAPIを提供している。DailyMotionとDramaFeverは音声検索を実装した初期のパートナーであり、われわれはさらに多くのパートナーが出てくると期待している!」と語ってくれた。
Amazon Fire TVを使用している場合、NetflixやHulu Plusといったアプリの実行中にリモコンの音声検索ボタンを押すと検索が行われるが、Nexus Playerの場合には現時点では何も起こらない。Googleはアプリ側で音声検索に対応すれば、該当アプリ内からの音声検索が可能になると述べている。
Amazon Fire TVや「PlayStation TV」に関する話題があまり盛り上がっていない点から判断すると、それほど負荷の高くないゲームを大画面でプレイできる「マイクロコンソール」に対するニーズはそう大きくなさそうだ。しかし、そのような用途を追求したいのであれば、Nexus PlayerはAmazon Fire TVと同程度に使いものになるだろう。
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