データドリブンマーケティングが求める意識改革 - (page 3)

Kevin Lindsay(Adobe Systems)2014年11月28日 07時00分

 データドリブンな意思決定(Data Driven Decision、データを基にビジネス判断を行うこと)からデータドリブンな決定(Data Driven Decisioning、データを基に自動的にビジネス判断が行われ、施策が実行されること)への移行はたった3文字(ing)の違いのように見えますが、実際はこの3文字が、リアルタイムマーケティングへの挑戦にまつわる重要な部分を占めています。

 いかなる「変革」にも「抵抗」はつきものですが、私が思い出すのは、さほど昔でない過去に、「感性(これが売れる気がする)」に基づいたマーケティングが、データドリブンマーケティングへの移行を余儀なくされた時のことです。その際、マーケターのプライドは、動かしようのない事実に打ち砕かれました。

 それはもちろん、マーケターにとっては、厳しい現実(乗り越えなければならない困難)でした。しかしそれらを乗り越えた現在、いかなる産業においても、消費者行動の分析や、コンバージョンレートなどあらゆるKPIがデータに基づき算出されています。データドリブンな決定(Data Driven Decisioning)も今後、そのような存在に成り得るのです。

 その流れが加速した場合、マーケターには以前にも増して、より創造的であることが求められます。たとえ、これら自動化によるマーケティングが進化してもです。ぜひ積極的に打って出て、既成概念を打ち崩す画期的なキャンペーン、製品や、消費者とより関わる為の限界を打ち破る方法を勘案し、それらを通じてあなたが得たもの、どんな自動化システムも太刀打ちできないものを信じてください。

 それがあなたのたぐいまれなる直感、洞察力、創造性、そして創意工夫です。真のデジタルマーケターになるのには厳しい時代ですが、それは素晴らしい挑戦とも言えるのです。

ケビン リンジー(Kevin Lindsay)
ケビン リンジー(Kevin Lindsay)は、アドビのプロダクト マーケティング ディレクターとして、サンフランシスコを拠点とし、アドビの業界をリードするターゲティング/最適化ソリューション「Adobe Target」の製品マーケティングを指揮しています。Twitterアカウント:@kevlindsay

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