フリービットのMVNO「freebit mobile」新戦略--通信高速化やフランチャイズ展開 - (page 2)

ブラウザ経由でPCとファイルをやりとりできる「ONE」

 ユーザーの利便性を向上させる取り組みとして、新たに提供されるのが「ONE」だ。これは同社のスマートフォン「PandA」向けに提供されるアプリで、PandA自体がサーバとなることで、PCからウェブブラウザを経由して写真を閲覧・編集したり、音楽を聴いたり、ファイルやノートのやり取りをしたりできる。

  • スマホをサーバにして、端末内のデータにPCなどから直接アクセスできる「ONE」

 一般的なクラウドサービスとは異なりファイルをアップロードするのではく、PandAのストレージを直接参照する仕組みであることから、パスワードの盗難などによるデータ流出が起きにくいことが特徴となっている。

 ONEの提供に関して、石田氏は「日本のインターネット利用はスマートフォンだけでなく、自宅のPCで利用するケースも多い。iTunesのようにアプリをインストールするなど複雑にならない形で、両方での利用をサポートしたい」と話し、手軽に利用できる連携サービスの実現にこだわったとしている。ちなみにこの仕組みを実現するため、PandAには2つのIPv6のアドレスを割り振っているのだという。

  • スピーカーや盗難防止グッズとして利用できる「BLOCK」

 端末面では、ユーザーの声を受けて新たに「BLOCK」という周辺機器を開発していることも明らかにした。これは、Bluetooth接続できる超小型のスピーカーフォンであると同時に、PandAを紛失した時に検索することもできるデバイス。

 PandAの“お供”として、一緒に持ち歩くことを想定しているそうで、現在開発中とのことだ。

フランチャイズプログラムで300店舗を目指す

 石田氏はさらに、サービス開始から1年を迎えるにあたり、販売面でも新しい施策を打ち出している。従来のオンライン販売や直営店、エイブルとのパートナープログラムによる販売網の拡大に加え、新たにfreebit mobile販売店のフランチャイズを募り、店舗展開を強化する「freebit mobileフランチャイズプログラム」を打ち出したのだ。

  • フランチャイズプログラムで提供されるコアモジュール「STAND」も公開。フリービット側がモジュールを用意することなどで、費用を抑え素早い出店が可能になるとのこと

 これは既存キャリアで主流の代理店事業ではなく、フランチャイズとして自身が店舗を持つ形で、freebit mobileの店舗展開ができるもの。店舗展開に必要なコアモジュールはフリービットの移動型店舗「STAND」などを用いることで、店舗の空きスペースを活かした展開が可能となるほか、設置費用も600万円からと抑えられる。さらにモバイルの知識や経験がなくても最短で約2カ月でのオープンが可能としている。プロモーションに関しても、「freebit mobile自体の話題性が集客につながるが、他にも店舗のできた地域のテレビ局で、ローカル枠によるCM展開も考えている」(石田氏)と、フリービット側でサポートをしていく方針のようだ。

 石田氏はフランチャイズプログラムを開始する理由について、「この1年で、freebit mobile事業の黒字化が視野に入ってきたため。それなら仲間を増やしても無責任にならないと判断した」と話しており、モバイル事業の成長が店舗展開の拡大へと結び付いているようだ。このフランチャイズ展開により、freebit mobileの店舗は2015年末までに300店舗を目指すとしている。

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