ユーザーの利便性を向上させる取り組みとして、新たに提供されるのが「ONE」だ。これは同社のスマートフォン「PandA」向けに提供されるアプリで、PandA自体がサーバとなることで、PCからウェブブラウザを経由して写真を閲覧・編集したり、音楽を聴いたり、ファイルやノートのやり取りをしたりできる。
一般的なクラウドサービスとは異なりファイルをアップロードするのではく、PandAのストレージを直接参照する仕組みであることから、パスワードの盗難などによるデータ流出が起きにくいことが特徴となっている。
ONEの提供に関して、石田氏は「日本のインターネット利用はスマートフォンだけでなく、自宅のPCで利用するケースも多い。iTunesのようにアプリをインストールするなど複雑にならない形で、両方での利用をサポートしたい」と話し、手軽に利用できる連携サービスの実現にこだわったとしている。ちなみにこの仕組みを実現するため、PandAには2つのIPv6のアドレスを割り振っているのだという。
端末面では、ユーザーの声を受けて新たに「BLOCK」という周辺機器を開発していることも明らかにした。これは、Bluetooth接続できる超小型のスピーカーフォンであると同時に、PandAを紛失した時に検索することもできるデバイス。
PandAの“お供”として、一緒に持ち歩くことを想定しているそうで、現在開発中とのことだ。
石田氏はさらに、サービス開始から1年を迎えるにあたり、販売面でも新しい施策を打ち出している。従来のオンライン販売や直営店、エイブルとのパートナープログラムによる販売網の拡大に加え、新たにfreebit mobile販売店のフランチャイズを募り、店舗展開を強化する「freebit mobileフランチャイズプログラム」を打ち出したのだ。
これは既存キャリアで主流の代理店事業ではなく、フランチャイズとして自身が店舗を持つ形で、freebit mobileの店舗展開ができるもの。店舗展開に必要なコアモジュールはフリービットの移動型店舗「STAND」などを用いることで、店舗の空きスペースを活かした展開が可能となるほか、設置費用も600万円からと抑えられる。さらにモバイルの知識や経験がなくても最短で約2カ月でのオープンが可能としている。プロモーションに関しても、「freebit mobile自体の話題性が集客につながるが、他にも店舗のできた地域のテレビ局で、ローカル枠によるCM展開も考えている」(石田氏)と、フリービット側でサポートをしていく方針のようだ。
石田氏はフランチャイズプログラムを開始する理由について、「この1年で、freebit mobile事業の黒字化が視野に入ってきたため。それなら仲間を増やしても無責任にならないと判断した」と話しており、モバイル事業の成長が店舗展開の拡大へと結び付いているようだ。このフランチャイズ展開により、freebit mobileの店舗は2015年末までに300店舗を目指すとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」