多機能家電やデザイン文具から地方の特産品まで、製品力のある日本企業のマーケティングの観点からみると、これは追い風とも取れます。
香港が非常に親日であることは誰しもが知るところですが、逆に言えば香港には日本の製品や食品が溢れかえっており、市場としては飽和状態。加えて現地人が流通する日本製品のショップや、“日式”レストランも数多くある中で認知してもらうためには、もはや「日本」ブランドだけではなく独自の差別化が必要です。
PMQのようなプレゼンテーションができるチャネルや、そこへ来るような人へのコミュニケーションを意識することで、新しい道が開けるかもしれません。
とはいえ、今回ご紹介したトレンドは香港の中でもアーリーアダプタに属するような若者~中年層の傾向なので、マスをターゲットにした製品などでは、やはりアプローチが異なってくるでしょう。
香港でのプロモーションは大掛かりな交通機関での広告やアウトドア広告、イベントやPRから入るべき競合の多い業界もあれば、インターネット普及率75%以上、スマートフォンを日常的に利用する人の割合に至っては96%(Our Mobile Planet参照)と、日本以上の割合を誇る環境を活用した、ソーシャルメディアやモバイルによる地道なコミュニケーションが有効なケースも多くあります。
短期的に仕掛けるものと長期的に行うもの、認知度向上を目的とするものと売上げアップを目的とするものなど、戦略的に使い分けていくことが必要です。
このコラムでは、アジア各国の現地の空気を感じてもらうため、ちょっとしたローカル情報もお届けします。今回は香港のおやつです。
筆者おすすめのローカルおやつは、鷄蛋仔(ガイダーンジャイ)。一見ベビーカステラがたくさんくっついたように見える、ワッフルのようなものです。出来立ては外がサクサク、中はモチモチで食べだしたら止まりません。香港では特に女性に大人気で、屋台にて15ドルくらいで買えます。
これまでで一番美味しかった鷄蛋仔は、長洲島という離島で90歳近くなるおばあちゃんが手作りしている鷄蛋仔! 20分ほど並びましたが、屋台と違って直火で焼きあげられた表面はサックサクで、精白されていないお砂糖を使っているためにオレンジがかった色の優しい甘さの生地で、あっという間に食べてしまいました。
長洲島はセントラルの埠頭から高速フェリーで30分強の離島ですが、香港の喧騒から離れて地元の文化を感じられるおすすめの場所ですので、これを機にぜひ足を伸ばしてみてくださいね。
大阪大学法学部卒。大学在学中、ロシアでの海外インターンやカナダ留学、中米バックパック旅行などを経て海外に関わる仕事を志す。
卒業後、国内IT企業で苦手意識のあった営業をあえて経験し、IT業界と日本企業の仕組みを学ぶもやはり違うと判断し、結婚を機に退職して香港へ。
ITと営業の知識、日本人のバックグラウンドを活かしつつ、現地のマーケティングや顧客開拓のできるAUN香港マーケティングに入社、日系・ローカル双方の営業および顧客対応、自社のプロモーションや現地スタッフの採用育成等に幅広く従事。
NY発の教育機関General Assemblyによる3カ月のDigital Marketing Courseを修了し、検索エンジンマーケティングやソーシャルメディアはもちろん、ブランディングの基礎やデータ分析などを学ぶ。最新のノウハウを日々勉強中。
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