ECや金融に次ぐ事業の柱に育てる--楽天が買収した動画ストリーミング「Viki」の狙い - (page 2)

 また、Vikiの多言語化コンテンツによって、これまでにない新しい市場が創出されていると語る。 「ある韓国ドラマは、字幕なしの韓国での視聴数と、Vikiの字幕付きの韓国以外の国での視聴数が、21カ月で約4倍になった事例がある。同一のコンテンツを字幕化しデジタル配信することで、グローバルに視聴してもらえる環境を作ることができる」(ラズミック氏)

収入源は広告と課金サービス

 Vikiの主な収益源は、広告収入と定額の課金サービス、また「Netflix」や「Hulu」などの動画配信サービスに対するコンテンツ提供だ。コンテンツの多言語化が図られることで、長期にわたる収益化が見込めるという。

 YouTubeと違い、Vikiは中国において現地サイトと提携しており、中国向けにコンテンツを配信できる。すでにいくつかのコンテンツをViki経由で配信しており、米国の10倍以上の視聴と、百度の検索ランキングで1位を獲得。正規版を配信することで、違法コピー率を85%低下させたという。

 「Vikiを通じて、中国への作品販売の機会を拡大するなど、コンテンツのグローバル化の需要は、まだまだ大きな可能性を秘めている。アジア、そしてヨーロッパに対して日本のコンテンツを広める力になれれば」(ラズミック氏)

 楽天の傘下となったVikiは、楽天と共同で顧客リーチと売上最大化のためのエコシステムを構築する。2014年には、コンテンツを24以上のジャンルを増やし、25以上の言語も追加する予定だ。また、ゲーム機や携帯端末などの視聴端末の拡大を図っていく。さらに、Viki Japanを立ち上げ、楽天IDや楽天スーパーポイントの統合も進めており、ビデオのみならず、コミックやマンガなどのデジタルコンテンツのグローバル展開も視野に入れているという。

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